- 2021/12/07 掲載
東京海上日動、通信機能付ドライブレコーダーを活用した人命救助の仕組みを構築
1.背景
当社は、所定の特約をセットした自動車保険のお客様向けに通信機能付ドライブレコーダーを貸与し、事故の強い衝撃を検知した時にドライブレコーダーが自動で事故受付センター(プレミア・エイド)に連絡する緊急通報サービスを提供しています。2021年4月からは車内カメラを搭載した2カメラ一体型のドライブレコーダーも新たに導入するなど、ドライブレコーダーを活用した様々なサービスの開発・提供を進めています。
HEM-Netは、2018年に自動車メーカーやコールセンター機能を担う接続機関と共同で、自動車事故が発生した後、オペレーターに連携されたデータを基に救急や病院に通報し、ドクターヘリの出動に繋げる「第1種 D-Call Net」を立ち上げました。「第1種 D-Call Net」は、コネクティッドカーに搭載されたEDR(イベントデータレコーダー)と呼ばれる装置から送られるデータを用いて、事故が起きた際にオペレーターへ自動で発報する先進事故自動通報システム(AACN)を利用し、必要に応じてドクターヘリの出動要請に関する通報を行う車載機型救急自動通報システムです。
当社、HEM-Netおよびプレミア・エイドの3者は、救急自動通報システムの更なる普及と、ドライブレコーダーを活用したサービスの更なる高度化を目指し、業界初となる画像活用型救急自動通報システム「第2種 D-Call Net」を構築し、23年度中の導入を目指します。
2.取組概要と効果
ドライブレコーダーで取得した交通事故の映像を用いて、救急や病院にドクターヘリの出動要請通報をする画像活用型救急自動通報システム「第2種 D-Call Net」を構築します。
自動車事故が発生した際、ドライブレコーダーが強い衝撃を検知すると事故受付センター(プレミア・エイド)のオペレーターへ自動で発報し、同時に事故の瞬間の映像も送信します。
オペレーターは事故映像から、重篤な事故と判断するための所定の基準(例:自動車の横転や歩行者・自転車の頭部衝突等)に該当するかを確認し、該当する場合には救急や病院にドクターヘリの出動要請通報を行います。
救急自動通報システムでは、自動車事故の発生直後にドクターヘリの出動要請通報をすることで、「119番通報→救急車の出動→現場に到着した救急隊が消防署に報告→基地病院へのドクターヘリ出動要請」という従来の流れを短縮できます。これにより、事故の発生から医師による初期治療までに要する時間の大幅な削減が可能となり、救命率の向上や事故による後遺症の軽減等が期待できます。
またコネクティッドカーに搭載されたEDRを活用する「第1種 D-Call Net」が利用できる車両は国内乗用車約6,200万台のうち約300万台(2021年9月時点)でしたが、第2種 D-Call Net が導入された場合、国内の乗用車などのほぼ全てが対象車両(※)となるため、普及の促進が見込まれます。
(※)二輪自動車や原動機付自転車以外
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