- 2022/03/05 掲載
金融市場の混乱警戒=ロシア国債デフォルト懸念
ロシア国債が債務不履行(デフォルト)に陥ることへの警戒感が市場で高まっている。ロシア外で保有される国債の規模を踏まえれば、世界的な金融システム全体に影響が波及する可能性は小さいとの見方がある一方、一定の混乱は避けられないとの懸念も強い。
ロシアは一時、中国やインドなどと並び経済成長が期待される新興5カ国(BRICS)の一角として注目され、国外から巨額の投資を集めた。しかし、2014年のクリミア併合以降は投資先としての魅力が薄れたとされ、先進国は経済関係を弱めてきた。
SMBC日興証券の秋本翔太エコノミストによると、外国人が保有するロシア国債はルーブル建てとその他の通貨建てを合わせても約600億ドル(約7兆円)で「大きいとは言えない」。このため、デフォルトが生じても、金融市場全般に悪影響が広がるリスクは限られるという。
ただ、秋本氏は「前回1998年のロシア危機をきっかけに米大手ヘッジファンドLTCMが実質破綻に追い込まれた記憶があり、市場が動揺する可能性はある」とも指摘している。
【時事通信社】
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