- 2022/03/07 掲載
米イールドカーブ、景気後退シグナル強まる ウクライナ危機で
2年債と10年債の利回り格差は4日、2020年3月以来の水準に縮小。一部の投資家が現在の力強い経済成長の鈍化を予想している可能性を示唆した。
クレディ・スイスの金利トレーディング戦略責任者、ジョナサン・コーン氏は2カ月ローリングベースで、2年債と10年債のイールドカーブは2011年以来の水準にフラット化していると指摘した。
市場参加者は米景気動向を見極めるためにイールドカーブに注目する。短期債の利回りが長期債の利回りを上回る逆イールドは、これまでリセッションを予測する信頼できる指標となってきた。
投資家は最近の利回り動向について、ロシアのウクライナ侵攻を受けた原油や原材料価格の高騰がインフレのさらなる高進につながり、景気が減速しても米連邦準備理事会(FRB)が利上げを余儀なくされるという懸念が背景にあるとみている。
OANDAのアジア太平洋部門シニア市場アナリスト、ジェフリー・ハレー氏は、中央銀行が22年にインフレ抑制を優先した場合、物価高と景気停滞が同時に起こるスタグフレーションの環境下で利上げすることになり、当局が問題を解決するためにある種のリセッションはやむを得ないと受け入れる可能性を意味すると述べた。
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