- 2022/03/08 掲載
米国株式市場=大幅安、ナスダック弱気相場確認 原油高でインフレ懸念
[7日 ロイター] - 米国株式市場は主要株価3指数が大幅続落し、ナスダック総合は弱気相場入りが確認された。ロシア産原油の輸入が禁止される可能性を受けて原油価格が高騰し、インフレ懸念が高まった。
ナスダックは昨年11月19日に付けた終値での最高値を20.1%下回って引けた。同指数の弱気相場入りが確認されるのは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が世界経済に打撃を与えた2020年以来。
ダウ工業株30種は1月4日に付けた終値での最高値を10.8%下回り、調整局面入りが確認された。
S&P総合500種は21年6月以来の安値で引けた。
原油先物は急伸して2008年以来14年ぶりの高値を付けた。ロシアのウクライナ侵攻を受け、欧米が同国産原油の輸入禁止を検討しているほか、イラン産原油が速やかに市場に回帰する可能性が低下したことが背景。
S&Pの主要セクターではエネルギーが1.6%高と上げが目立った。
エドワード・ジョーンズのシニア投資ストラテジスト、モナ・マハジャン氏は「原油に関する懸念がインフレ上昇やスタグフレーションを巡る懸念につながった。燃料価格の上昇を踏まえ、消費面から経済成長が阻害されかねないとの懸念が広がっている」と語った。
アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、アップルなどがS&Pを押し下げたほか、S&Pの金融セクターも3.7%安となった。
ディフェンシブセクターの公益事業は1.3%上昇した。
ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスは15%安、ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングスは11.6%安。原油価格の高騰を受け、回復が阻害されるとの懸念から旅行・娯楽関連銘柄全般に売りが出た。
米連邦準備理事会(FRB)がインフレ抑制に向け、今月に利上げを実施すると予想される中、10日発表の消費者物価指数(CPI)が注目される。
ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を3.62対1の比率で上回った。ナスダックでも2.74対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約170億株。直近20営業日の平均は約130億株だった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 32817.38 -797.42 -2.37 33579.75 33579.75 32806.15
前営業日終値 33614.80
ナスダック総合 12830.96 -482.48 -3.62 13328.36 13353.28 12828.02
前営業日終値 13313.44
S&P総合500種 4201.09 -127.78 -2.95 4327.01 4327.01 4199.85
前営業日終値 4328.87
ダウ輸送株20種 14792.96 -599.45 -3.89
ダウ公共株15種 996.40 +7.93 +0.80
フィラデルフィア半導体 3098.93 -159.99 -4.91
VIX指数 36.45 +4.47 +13.98
S&P一般消費財 1285.79 -64.81 -4.80
S&P素材 502.88 -17.86 -3.43
S&P工業 824.02 -22.79 -2.69
S&P主要消費財 775.53 -14.77 -1.87
S&P金融 595.06 -22.59 -3.66
S&P不動産 286.69 -5.25 -1.80
S&Pエネルギー 578.73 +8.92 +1.57
S&Pヘルスケア 1516.15 -26.42 -1.71
S&P通信サービス 218.22 -8.49 -3.74
S&P情報技術 2526.92 -97.04 -3.70
S&P公益事業 363.06 +4.69 +1.31
NYSE出来高 15.04億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 25030 - 180 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 25030 - 180 大阪比
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