- 2022/03/18 掲載
午後3時のドルは118円後半で小動き、黒田日銀総裁の円安を巡る発言を注視
日銀は17─18日に開いた金融政策決定会合で、現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融緩和政策の継続を賛成多数で決定。予想通りの内容と受け止められ、市場の反応は薄かった。
足元のドルは節目の120円に近づいており、市場では午後3時半から行われる黒田総裁の会見での円安に対する発言に注目が集まっている。
FXcoinの取締役、上田眞理人氏は、今後の金融政策についてヒントが出るか、円安について総裁がどのような認識を示すかに注目しているとした上で、「円安容認姿勢を維持した場合は、ドルは120円を目指す方向になる」と指摘。円安をけん制するような発言が出た場合は瞬間的に円高に振れる可能性があるものの、トレンドは変わらないとみる。
みずほリサーチ&テクノロジーズの主席エコノミスト、川本隆雄氏は、円安をけん制するような発言が出たとしても「日米の金利差拡大やエネルギー価格の高止まりによる日本の経常収支の赤字への懸念、ウクライナ情勢を背景としたドル需要の強さから、円安基調が進みやすく、日銀のスタンスの違いだけで流れを変えるのは難しいのではないか」との見方を示す。
ユーロ/ドルは1.1082/86ドルと底堅い。「欧州中央銀行(ECB)は米連邦準備理事会(FRB)に追随していくとみられ、ウクライナとロシアが停戦合意に至るなど状況が改善すれば、ユーロ買いが強まりそうだ」(アナリスト)との声が聞かれた。
ECB理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は17日、インフレ率が過度に高いため、ECBは7月に債券買い入れを終了すべきで、第4・四半期の利上げが現実的であるという考えを示した。
ユーロ/円は131.61/65円と堅調。時間外取引の原油先物価格の上昇を背景に豪ドルなどの資源国通貨が上昇。ユーロ/円もつれ高となった。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 118.74/76 1.1082/86 131.61/65
午前9時現在 118.48/50 1.1097/01 131.49/53
NY午後5時 118.59/60 1.1089/93 131.54/58
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