• 2022/03/19 掲載

FRB当局者のタカ派発言相次ぐ、インフレ抑制に積極対応

ロイター

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[18日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が約3年ぶりに利上げに踏み切ってから2日後の18日、タカ派とみなされるFRB当局者2人がインフレ抑制に向け一段と積極的に行動する必要があるとの見解を示したほか、他の2人の当局者もこうした考えに同調した。

FRBは15─16日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ、0.25─0.50%とすると決定。同時に、経済は堅調であり、インフレ抑制のために必要であれば、今後の会合でより積極的な利上げを行うと表明した。

多くのFRB当局者は利上げを予想しているが、どの程度速く利上げを行うべきかについては議論が分かれている。

ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、経済の過熱を防ぎ、インフレを抑制するために、連邦準備理事会(FRB)は年内に政策金利を1.75─2.00%に引き上げる必要があるとの考えを表明。

ミネアポリス地区連銀のウェブサイトに掲載した文書で、需給の正常化とインフレの自然な低下が年内にデータで確認できれば十分だが、米経済が「高圧力と高インフレの均衡」に移行したと確認された場合、FRBは「2%のインフレ目標と整合する均衡に経済を戻すために、一段と積極的に行動し、政策スタンスを引き締める必要がある」と述べた。

カシュカリ総裁は昨年9月の時点では最もハト派的なFRB当局者で、供給網の問題は解消し、利上げを行わなくてもインフレは低下するとの見方を示していた。この日は50ベーシスポイント(bp)の利上げの可能性については言及しなかったものの、約9兆ドルに膨れ上がったFRBのバランスシートについては、来月にも縮小に着手し、前回の縮小時の2倍のペースで進める必要があるとするなど、タカ派的な考えを示した。

ウォラーFRB理事は、今週のFOMCではロシアのウクライナ侵攻を巡る経済的リスクを考慮し、0.50%ポイントの利上げでなく0.25%ポイントの利上げを支持したと表明。「今後、数回の会合で50(bpの利上げ)かどうかが問題になるだろうが、データはその方向に進むことを示している」としたほか、「利上げの前倒しに賛成だ。約束するより実行したほうが良い」と述べた。

セントルイス地区連銀のブラード総裁は、0.25%の利上げを決定した今週のFOMCで0.5%ポイントの利上げを主張したことについて説明する声明を発表し、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は今年、3%以上に引き上げるべきとの考えを表明。

FRBは「今の状況に対応するため迅速な行動が求められ、そうしなければ物価安定目標への信頼を失う恐れがある」とし、今週のFOMCでの0.5%ポイント利上げだけでなく、年内の残り6回の会合のうち5回で0.5ポイント利上げすべきとの見解を示した。

リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は、インフレ率が改善せず、インフレ期待が目立って高止まりした場合、0.5%の利上げを行う余地があると指摘。「インフレが落ち着かず、あるいは加速したり、インフレ期待が有意に動くようであれば、0.5%ポイントの動きにも非常にオープンだ」と述べた。

FRB当局者が想定する金利の道筋については、インフレ高進の中、金融政策の正常化を始めるために必要であるとともに、経済にダメージを与えかねない急速な信用収縮を防ぐための「バランスを取る行為」であると説明した。

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