- 2022/03/28 掲載
午後3時のドルは123円前半、2015年12月以来の高値 指し値オペで円売り
日銀は午前と午後の2回、固定利回り入札方式による国債買い入れ(指し値オペ)を通告した。市場では「指し値オペの通告自体は予想通りだったが、ドル/円があっさりと123円を超えたのはインパクトが大きかった」(国内証券)との意見が聞かれた。
一方で、「指し値オペ通告よりも米長期金利上昇の影響が大きく、米金利の上昇が続く間はドル高/円安の流れも継続しやすい」(同)との指摘もあった。時間外取引で米10年債利回りは足元、2.55%台半ばで推移し、19年5月以来の高水準となっている。
目先のドル/円については、依然としてドル高/円安基調の継続を見込む声が多く聞かれる。外為どっとコム総研の上席研究員・神田卓也氏は、2015年12月に付けた123円後半の水準ではドル売り圧力が強くなると予想する一方で、「仮に123円後半を突破すれば、次の節目としては125円が意識される」と話した。
ドル/円は急ピッチで上昇を続けているが、日本の当局者らの発言も注目される。先週末は、鈴木俊一財務相の円安けん制トーンが強まったことで、若干ドル安/円高が進む場面もみられたが、「きょうの外為市場では、鈴木財務相の発言がなかったことのように円安が進んだ」と、ソニーフィナンシャルグループのアナリスト、森本淳太郎氏は指摘する。
今後、仮に当局者らから円安をけん制するような発言が出たとしても、日本の金融政策が変わるわけではないため、「短期的な調整が入る可能性はあるが、ドル高/円安の構図は変わらないとみている」(森本氏)との声も聞かれた。
クロス円でも円安傾向は強まった。英ポンド/円は161.71円付近と2016年5月以来の高水準で推移。豪ドル/円は92.53円付近と15年8月以来の高値で取引されている。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 123.22/24 1.0949/53 134.94/98
午前9時現在 122.26/28 1.0979/83 134.25/29
NY午後5時 122.06/09 1.0981/85 134.05/09
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