- 2022/04/25 掲載
米ツイッター、株主が買収提案巡りマスク氏との交渉要請
マスク氏は1株当たり54.20ドルでのツイッター買収を提案している。関係筋によると、株主の間では買収適正価格について見方が分かれているものの、マスク氏が21日に同社買収に向けた資金調達計画を発表して以降、多くがツイッターに接触して買収機会を逃さないよう伝えた。
取締役会の選択肢の一つとして、マスク氏に帳簿を公開し、買収価格を引き上げるよう説得することがある。また、他の買収者を募るという選択肢もある。どちらの選択肢を選ぶかは不明だが、取締役会はマスク氏の現在の提案を拒否し、より良い条件を引き出そうとする可能性が高いと関係筋は指摘する。
ツイッターはマスク氏の買収を阻止するため「ポイズンピル(毒薬条項)」と呼ばれる買収防衛策を導入した。これに対してマスク氏は、株式市場から全株式取得を目指す公開買い付けを検討していると明らかにした。
関係筋によると、マスク氏と交渉を始めない限り多くの株主が株式の公開買い付けでマスク氏を支持する可能性があると取締役会は警戒している。
ツイッター株主は、その投資戦略によりどの程度の買収価格が適正かを巡り見方が分かれている。インデックスファンドなど長期投資戦略を取る株主は、より高い買収額を求めており、1株当たり60ドル台が適正と考える株主もいる。また、11月に最高経営責任者(CEO)に就任したパラグ・アグラワル氏にツイッター株の価値を高めるために時間を与える可能性が高いという。
一方、ヘッジファンドなど短期投資戦略を取る株主は、マスク氏の提示価格を受け入れるか、もしくは小幅の引き上げを求める考えという。インフレ高進と景気減速への懸念でテクノロジー株が下落する中、買収価格の大幅引き上げは難しいと考える株主もいるという。
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