- 2022/06/02 掲載
午後3時のドルは下落し130円付近 一時3週間ぶり高値
日中は実需によるドル買いフローや日米金利差拡大を意識した一部の海外勢によるドル買い/円売りがみられた。ただ、2日と3日はロンドン市場が休場となることから持ち高調整の動きが強まったことや、あすの米雇用統計を控えて内容を見極めたいとの見方から、ドルの上値追いには慎重だった。
足元ではバイデン米大統領がパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長とインフレ抑制に取り組む姿勢を示したことや堅調な内容の米ISM製造業景気指数などを背景に、ドル高の流れが続いている。
市場関係者からは「ドル買いの動きが続くかは不透明」(クレディ・アグリコル銀行の外国為替部長、斎藤裕司氏は)と指摘する声が聞かれる。積極的な米金融引き締めによりリスク資産が再び崩れれば、米長期金利の上昇が抑えられ、ドルは伸び悩む。このため、景気後退懸念を払しょくするような経済指標が今後続くかが焦点だという。
三菱UFJ銀行のチーフアナリスト、井野鉄兵氏は、前日公表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)をみても同国経済は岐路に立っているところがみえたとし「6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で今まで以上にタカ派になるのは現状では考えにくい」と指摘。「3月や4月にみられたドル/円の上昇が加速していくような動きにはならないのではないか」との見方を示した。
ユーロ/ドルは1.0656/60ドル。欧州中央銀行(ECB)による利上げ観測を背景にユーロは売られにくい地合いとなっているものの「スタグフレーション懸念が今後強まるとみられ、徐々にユーロ売り/ドル買いに傾斜していく可能性がある」(国内金融機関)との声が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 130.01/03 1.0656/60 138.57/61
午前9時現在 130.11/13 1.0649/53 138.59/63
NY午後5時 130.11/14 1.0646/50 138.60/64
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