• 2022/06/03 掲載

NY市場サマリー(2日)ドル全面安、株急反発

ロイター

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[2日 ロイター] -

<為替> ドルが全面安。リスク選好度の高まりを追い風に、資金は高利回り通貨に向かった。

モネックスUSAのディール・トレード部門バイスプレジデントのジョン・ドイル氏は「今日の取引では複数の要因がドルへの向かい風となったが、主にリスクオンによるものだ」と指摘。石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」が2日、増産ペース拡大で合意し、ロシアの石油生産量の落ち込みをサウジアラビアなどが補填する見通しとなったことや、中国上海市が2カ月に及ぶ新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)解除に関するニュースを受け、リスク選好度が高まり、ドルへの重しになったと述べた。

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は0.8%安の101.78。

朝方発表された5月の全米雇用報告では、民間部門雇用者数が12万8000人増と、市場予想(30万人増)を大きく下回った。労働需要が減速し始めていることを示唆する内容となったものの、ドルを支援するには至らなかった。

高リスク資産とされる豪ドルは1.17%、ニュージーランドドルは1.2%、対米ドルでそれぞれ上昇した。

カナダドルも対米ドルで約0.6%上昇。カナダ銀行(BOC、中央銀行)が前日、政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ、インフレを目標水準に戻すために「必要に応じて一段と力強く」対応する用意があると表明したことが引き続き材料視された。

スイスフランは対ドルで0.5%高。スイスの5月消費者物価指数(CPI)は前年比2.9%上昇と、2008年9月以来14年ぶりの大幅な上昇を記録した。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインはほぼ変わらずの3万0070.99ドル。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債利回りがまちまち。20年債と30年債利回りが上昇する半面、その他の国債利回りは軒並み低下した。市場の注目は3日発表される5月の米雇用統計に集まっている。

英金融市場が2─3日、エリザベス女王の在位70年を記念する祝賀行事「プラチナジュビリー」に伴い休場となるため、商いは通常よりも薄かった。

米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード副議長とクリーブランド地区連銀のメスター総裁が2日示した見解は、金利が速いペースで上昇するという見方を支える内容となった。

ブレイナード副議長はCNBCに対し、利上げを「現時点でいったん停止する理由を見出すのは極めて難しい。インフレ率を目標の2%に引き下げるために、なすべきことはまだ多く残っている」と述べた。

メスター総裁は、次の2回の会合で50ベーシスポイント(bp)の利上げを実施する必要があるが、その後の利上げペースについては状況を見極めなければならないとの考えを示した。

アクション・エコノミクスのグローバルフィクストインカム分析マネージングディレクター、キム・ルパート氏は、市場ではFRBが9月に利上げを停止するという見方も広がっていたものの、ブレイナード氏らの発言を受け「こうした観測は後退したようだ」とし、「米利回りには上昇バイアスが存在する」と述べた。

終盤の取引で、10年債利回りは1.1bp低下の2.9204%。

30年債利回りは1bp弱上昇し、3.0829%。

2年債利回りは2bp低下の2.6438%。

2・10年債の利回り格差は27.4bpと、前日終盤の25.8bpから拡大した。

米国財務省は2日、440億ドルの3年債で、330億ドルの10年債、190億ドルの30年債入札を来週実施すると発表した。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 急反発して終了。 大型グロース株のテスラ、エヌビディア、メタ・プラットフォームズが4%超値上がりし、S&P総合500種とナスダック総合を押し上げた。

アマゾン・ドット・コム、アップルもそれぞれ3.1%、1.7%上昇した。

S&P500の11業種では10業種が上昇。一般消費財が3.03%高と上げを主導。素材も2.68%高と上げが目立った。

ただ、翌日に5月の米雇用統計の発表を控え、取引は不安定だった。

FRBのブレイナード副議長は2日、今後数回の連邦公開市場委員会(FOMC)で50bpの利上げを実施することは理にかなうとした上で、インフレ動向が改善しなければ9月に利上げをいったん停止する理由はほとんどないとの考えを示した。これを受け、主要株価3指数は一時下落していた。

USバンク・ウェルス・マネジメントのチーフ株式ストラテジスト、テリー・サンドベン氏は「市場のボラティリティーは例外ではなく、常態化している。株価はインフレの人質になっており、インフレが抑制されるまで、ボラティリティーの高い状況が続くだろう」と語った。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 対ユーロでのドル安を背景に買いが膨らみ、続伸した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比22.70ドル(1.23%)高の1オンス=1871.40ドルだった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 米エネルギー情報局(EIA)週報で予想を上回る在庫減少が示されたことなどを受けて、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月7月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.61ドル(1.40%)高の1バレル=116.87ドル。8月物は1.58ドル高の114.30ドルだった。

EIAによると、5月27日までの1週間の米原油在庫は前週比510万バレル減と、市場予想(140万バレル減=ロイター調べ)を大幅に上回る取り崩し。ガソリン、ディスティレート(留出油)もそれぞれ50万バレル減、70万バレル減と小幅減少した。国内の需給逼迫(ひっぱく)懸念が強まり、相場は一時117.56ドルまで上昇した。EU加盟国が同日に大使級会合で、ウクライナ危機に伴いロシア産石油の輸入禁止などを柱とする対ロシア追加制裁の最終案を承認したことも支援要因となった。

OPEC加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」は2日、オンラインで閣僚級会合を開き、7月と8月に日量約65万バレルずつ追加増産に踏み切ることで合意した。会合前の取引は、主に米欧諸国による制裁措置でロシアの増産能力が損なわれる中、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)などが供給を大幅に拡大するとの警戒感から売りにさらされ、一時111.20ドルまで下落していた。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 129.83/129.86

始値 129.72

高値 130.04

安値 129.52

ユーロ/ドル NY終値 1.0745/1.0749

始値 1.0694

高値 1.0750

安値 1.0685

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 96*01.00 3.0788%

前営業日終値 96*02.00 3.0770%

10年債(指標銘柄) 17時05分 99*21.50 2.9131%

前営業日終値 99*16.50 2.9310%

5年債(指標銘柄) 17時05分 98*21.75 2.9111%

前営業日終値 98*17.50 2.9400%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*23.88 2.6316%

前営業日終値 99*21.88 2.6640%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 33248.28 +435.05 +1.33

前営業日終値 32813.23

ナスダック総合 12316.90 +322.44 +2.69

前営業日終値 11994.46

S&P総合500種 4176.82 +75.59 +1.84

前営業日終値 4101.23

COMEX金 8月限 1871.4 +22.7

前営業日終値 1848.7

COMEX銀 7月限 2227.5 +36.0

前営業日終値 2191.5

北海ブレント 8月限 117.61 +1.32

前営業日終値 116.29

米WTI先物 7月限 116.87 +1.61

前営業日終値 115.26

CRB商品指数 323.0987 +3.0757

前営業日終値 320.0230

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