- 2022/06/09 掲載
自動運転車開発、新段階へ=安全性の実証カギ
ホンダが自動運転技術「レベル4」の車両による実証実験を東京都内の公道で行うことで、自動運転車の開発競争は新たな段階に入る。自動車大手で都内の公道での本格的な実験計画が明らかになるのは初めて。自動運転車の安全性への懸念を払拭(ふっしょく)できるかが課題となる。
レベル4の自動運転車をめぐっては、トヨタ自動車が昨年夏の東京五輪・パラリンピックの選手村で自動運転バス「イー・パレット」を走行させた。日産自動車は、自動運転タクシーサービス「イージーライド」をIT大手ディー・エヌ・エーと共同開発し、横浜市内の公道などで実証実験を進めている。しかし、いずれも事業化のめどは立っていない。
こうした中でホンダは、難易度が高い都内の公道での実証に踏み出し、2020年代半ばに自動運転車の配車サービス実用化を狙う。実現すれば、通勤電車の混雑や子ども連れの移動のしにくさなど、都市部特有の課題の解決に役立つ可能性がある。
ただ、交通量の多い都心部で技術の安全性を実証できても、自動運転サービスを多くの人が受け入れなければ事業としては成り立たない。「乗ってもらう人を増やしたり、実証実験を見てもらったりする」(ホンダモビリティソリューションズの高見聡社長)ことで安心感を高められるかも実用化のカギとなる。
【時事通信社】
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