- 2022/06/10 掲載
急速な円安進行「憂慮」と神田財務官、政府・日銀が声明
[東京 10日 ロイター] - 財務省と金融庁、日銀は10日、為替市場の動向などを意見交換し、急速な円安進行について「憂慮している」との認識を共有した。3者会合として初めて声明をまとめ、協議後に発表した。
会合には神田真人財務官、金融庁の中島淳一長官、日銀の内田真一理事らが出席した。神田財務官は省内で記者団に対し、足元の為替動向に関し「急速な円安の進行がみられ、憂慮している」と言及。為替は「ファンダメンタルズに沿って安定的に推移することが重要で、急速な変動は望ましくない」と述べた。
為替市場で、対ドルで約20年ぶりの円安水準を更新する現状を念頭に「政府・日銀は緊密に連携しつつ、為替市場の動向やその経済・物価などへの影響を一層の緊張感をもって注視していく」とも述べた。
為替政策については過度の変動や無秩序な動きは経済や金融の安定に悪影響を与え得るなどとする主要7カ国(G7)の合意に基づき、「各国通貨当局と緊密な意思疎通を図りつつ、必要な場合には適切な対応をとる」とした。
市場では「ここ1週間ぐらい円安の速度が速かった。少し強めの口先介入という位置付けだろう」(三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジスト)との受け止めが出ている。
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