- 2022/06/13 掲載
午前の日経平均は大幅続落、強い米CPI嫌気して売り優勢に
前週末の米国株式市場は大幅続落。5月のCPIは前年同月比8.6%上昇、1981年12月以来、40年5カ月ぶりとなる予想以上の大幅な上昇率を記録した。連邦準備理事会(FRB)が一段と積極的に利上げを行うとの観測が高まっている。
これを受けて、日本株も朝方から売り優勢の展開。米国市場で大型ハイテク株のほかグロース系の銘柄が売られた流れそのままに、指数寄与度が大きい半導体関連や値がさハイテク株が値を崩し、日経平均は一時800円を超す値下がりとなり、売りが一巡した後の戻りも鈍い。
インフレ加速が確認されたことで、しばらく米株は金融引き締めにおびえる動きになると想定されており、グロース株を中心に当面の日本株も上値が重い展開になるとの見方が広がった。
ただ、テクニカル面は崩れておらず、「2万7000円前後に位置する25日移動平均線、75日線が支持線として意識される。以前は、強力な上値抵抗線となっていたため、今度は強力なサポートラインとして機能するかもしれない」(野村証券・ストラテジストの澤田麻希氏)との指摘もある。
TOPIXは2.01%安で午前の取引を終了。2%を超す下落となったことで、後場は日銀ETFの買いが入るとの思惑が強くなりそうだ。東証プライム市場の売買代金は1兆4517億3000万円。東証33業種では、機械、サービス業、電気機器など30業種が値下がりした。
個別では、トヨタ自動車など主力の輸出関連株が円安にもかかわらず、総じて軟調。東京エレクトロンはじめ半導体関連株など指数寄与度が大きい銘柄の下げが目立つ。半面、関西電力など電力株が逆行高した。
プライム市場の騰落数は、値上がり305銘柄(16%)に対し、値下がりが1483銘柄(80%)、変わらずが49銘柄(2%)だった。
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