- 2022/06/14 掲載
米国株式市場=大幅続落、S&P弱気相場入り 景気後退懸念強まる
[ニューヨーク 13日 ロイター] - 米国株式市場は大幅続落し、S&P総合500種は弱気相場入りを示す水準に落ち込んだ。連邦準備理事会(FRB)による積極利上げで、米経済はリセッション(景気後退)に陥るとの懸念が出ている。
S&Pは4営業日続落し、過去3カ月で最長の下げを記録。1月3日に付けた終値ベースの最高値を21.8%下回り、弱気相場入りが確認された。
S&P主要セクターは全て大きく下げ、構成銘柄で上昇したのはわずか5銘柄だった。
ウクライナでの戦争などを背景に原油をはじめ物価が上昇する中、FRBが積極的な利上げに動くことが見込まれており、今年に入り市場は圧迫されている。
投資家は利上げがどの程度積極的なものになるか手掛かりを得ようと、14─15日の連邦公開市場委員会(FOMC)の結果に注目している。
この日は米10年債利回りが2011年以来の高水準を記録し、アップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなど大型成長株が売られS&Pを押し下げた。高金利環境で利益が圧迫されるとの懸念が強まった。
ベアードの投資戦略アナリスト、ロス・メイフィールド氏は、市場はインフレがピークを迎え、より積極的な利上げは必要ないとみていたが、10日発表の消費者物価指数(CPI)が強い内容となり、この見方が崩れたと話した。
ナスダック総合も4営業日続落。同指数は3月7日に弱気相場入りし、年初来約30%下落している。
投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX、恐怖指数)は一時35.05まで上昇し、5月9日以来の高水準を付けた。終値は34.02。多くのアナリストはこの水準がやや控えめだとし、売り圧力がさらに強まる可能性があるとみている。
ライオット・ブロックチェーン、マラソン・デジタル・ホールディングス、コインベース・グローバルなど暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン関連株は軒並み下落。暗号資産貸出業務を手掛けるセルシウス・ネットワークが口座からの引き出しと口座間の送金を停止し、ビッドコインが10%超下落したことが背景。
米取引所の合算出来高は149億8000万株。直近20営業日の平均は119億5000万株。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を16.62対1の比率で上回った。ナスダックでも7.00対1で値下がり銘柄数が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 30516.74 -876.05 -2.79 31144.91 31144.9 30373.72
1
前営業日終値 31392.79
ナスダック総合 10809.23 -530.80 -4.68 10986.85 11071.4 10775.14
8
前営業日終値 11340.02
S&P総合500種 3749.63 -151.23 -3.88 3838.15 3838.15 3734.30
前営業日終値 3900.86
ダウ輸送株20種 12963.86 -405.05 -3.03
ダウ公共株15種 934.70 -45.72 -4.66
フィラデルフィア半導体 2673.00 -158.97 -5.61
VIX指数 34.02 +6.27 +22.59
S&P一般消費財 1075.20 -52.52 -4.66
S&P素材 491.07 -20.05 -3.92
S&P工業 742.31 -23.17 -3.03
S&P主要消費財 728.27 -16.26 -2.18
S&P金融 522.78 -15.89 -2.95
S&P不動産 244.81 -12.29 -4.78
S&Pエネルギー 636.32 -34.40 -5.13
S&Pヘルスケア 1415.21 -43.88 -3.01
S&P通信サービス 183.65 -8.52 -4.43
S&P情報技術 2184.29 -102.15 -4.47
S&P公益事業 343.53 -16.67 -4.63
NYSE出来高 13.04億株
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 26450 - 390 大阪比
シカゴ日経先物9月限 円建て 26375 - 465 大阪比
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