- 2022/07/06 掲載
午後3時のドルは下落135円前半、景気後退懸念でリスク回避の円買いが優勢
ドルは仲値にかけて国内輸入企業による買いに支えられたものの、内外株価の下落を背景にクロス円を中心にリスク回避の円買いが強まり、135円前半まで下落。
その後は、ユーロやポンドなど円以外の通貨でドル買いが進んだほか、時間外取引の米長期金利が思ったほど低下しなかったことから、ドルの買い戻しが入ったものの、大きな反発にはならなかった。
市場では「ユーロやポンドが対円で底打ち感は出ていないため、リスク回避の円買いが増長すれば、ドル/円にも波及していく」(国内金融機関)との声が聞かれた。
足元の米長期金利は2.8%付近と3%を下回る水準で推移するなど、日米の金利差は以前よりも縮小しているものの、ドル/円は135円台と底堅さを維持している。
あおぞら銀行のチーフマーケットストラテジスト、諸我晃氏はインフレ期待の剥落で名目金利は低下しているものの、「実質金利はそこまで下がっていないため、ドル/円は大きく売られていない」と指摘。また、実需のドル買いに支えられている面もあるという。ただ、思惑的な円売りポジションが積み上がっていたことから景気後退懸念を背景に調整売りも入りやすく、「(目先は)133円付近が下値として意識されやすい」との見方を示した。
今晩発表される6月の米ISM非製造業景況指数が、予想を下回る結果となればリスクオフムードが一段と強まりやすい。底堅い結果となったとしても、世界的な景気減速懸念がくすぶり続けることから、ドル円の上値は重い状況が続くとみられる。
ユーロ/ドルは約20年ぶりの安値圏を推移。市場では「パリティ(等価)と呼ばれる1ユーロ=1米ドルは視野に入ってきている」(国内銀行)との指摘がある。ただ同時に「米景気後退懸念を背景にドル買いもいつまで続くか不透明だ」(同)との声が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 135.21/23 1.0245/49 138.55/59
午前9時現在 135.52/54 1.0255/59 139.00/04
NY午後5時 135.87/90 1.0266/70 139.46/50
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