- 2022/08/05 掲載
携帯ローミングに協力=障害対策「事業者の責務」―NTT社長
NTTの島田明社長は時事通信のインタビューに応じ、大規模な通信障害や災害の発生時に携帯電話会社間で他社の回線を使えるようにする「ローミング」の実現に協力する考えを示した。7月上旬にKDDIが起こした障害を踏まえ、「最低限のローミングはやるべきだ。(導入に必要な)コスト負担は事業者の責務だと思っている」と述べた。
ローミング導入は、2011年の東日本大震災の後にも検討されたが、当時は通信方式の違いがネックとなり、実現しなかった。総務省は今回の障害を受け、9月をめどに導入に向けた検討会を設置し、年内に基本的な方向性をまとめる。
実現には、119番などの緊急通報で通話が途切れた際、消防機関などが通報者にかけ直せる「呼び返し」機能の扱いが課題となる。他社回線を使うとこの機能の確保が難しくなるためだ。
島田氏は緊急通報などの課題を指摘した上で、「どうすれば早期に実現できるかに着目し、対策を考えるべきだ」と強調した。
島田氏は6月下旬に社長に就任した。経営方針として、グループ内の海外事業の統合などを着実に実施すると表明。医療分野などのデータを軸とした事業展開の強化にも意欲を示した。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答えるNTTの島田明社長=7月29日、東京都千代田区
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