- 2022/10/17 掲載
中国人民銀、1年物MLF融資を全額ロールオーバー 金利据え置き
この結果、資金供給は差し引きゼロだった。人民銀は8月と9月にそれぞれ差し引き2000億元の資金吸収を行った。
人民銀行はこの日の資金供給について「銀行間システムの流動性を適度に潤沢に保ち」「金融機関の需要を完全に満たす」ことが狙いだと表明した。
ロイター調査では回答者全員がMLF金利が据え置かれると予想。大多数は満期を迎える融資の部分的なロールオーバーを見込んでいた。
MUFG(中国)の金融市場担当チーフアナリスト、マルコ・サン氏は「今日の全額ロールオーバーは人民銀行が緩和的な金融政策スタンスを引き続き維持するシグナルだ」とし、中国経済は比較的大きな課題に直面していると述べた。
市場関係者によると、8月の強い融資統計により利下げを急ぐ必要性は低下している。一方で、世界的に金融政策が引き締められる中、元安で金融政策の発動余地も限られている。
ただ一部の市場関係者は、11月と12月に満期を迎えるMLF融資が総額1兆5000億元に達することから、年内に預金準備率が引き下げられると予想している。
HSBCの大中華圏担当エコノミスト、エリン・シン氏は「人民銀行は米連邦準備理事会(FRB)との金融政策の乖離で資金流出圧力がかかっていることを認識しているが、当社は追加の金融緩和が続くと予想する。追加緩和は一段の流動性支援や的を絞った緩和という形で実施される公算が大きい」と述べた。
同氏は第4・四半期に預金準備率の25ベーシスポイント(bp)引き下げ、来年第1・四半期に50bpの引き下げを予想している。
人民銀はまた、期間7日のリバースレポを通じて20億元を供給。金利は2.00%で変わらずだった。
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