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  • 2007/08/02

【中国ビジネス最前線(7)】広東省での人材斡旋事情--ワーフマネジメント

日本人が自分の持つ技術を提供するとすぐに解雇されることも…

中国の躍進が叫ばれてはや数年。日本人は大手企業に限らず、中堅中小企業、個人でも中国でビジネスを展開するようになった。ここでは、中国でビジネスを営む企業や個人の生活を現場の目線でお伝えする。





中国の人材派遣業における課題

ワーフマネジメント山本氏
ワーフマネジメントの山本氏
 今回ご紹介するワーフマネジメントは、1994年に香港で創業し、現在広東省の深センと広州、それに香港で展開する人材派遣会社だ。日本でも空前の転職ブームにより、人材派遣業が好調だが高い経済成長を続ける中国でも同様のようだ。今回はワーフマネジメントを通して、中国における人材斡旋事情をご紹介するとともに、中国においてどのような人材が必要とされているのか、また人材派遣業における課題というものをご紹介したい。

 ワーフマネジメントは日系企業を中心に、日本語・英語・中国語が話せる語学のスペシャリストや、モノづくりのスペシャリストを斡旋している。創業は香港だったが、創業からしばらくして、香港から内陸の広東省で外資系の工場の移転ラッシュがあり、同社も広東省へ進出した。結果として最も早く広東省に進出した就職斡旋企業として、現在同省の日本人や日系企業に限らず、広東省で働きたいという中国内外の日本人に広く知られている。省外からの人気を集める理由は、広東省が中国でも比較的給料が高いとされているからだ。

今も中国では日本人人材のニーズが増えている


※クリックで拡大
中国全土
 ワーフマネジメントにおける人材のニーズは、深センや東莞などのある広東省南部の地域にある日本のOA機器メーカーや、広州にある日本の車メーカーが多いという。そのため、そうした地域、そうした業界に適した人材を斡旋している。

 日本人が欲しいという会社は現地の日系企業だけではなく、中国や香港など日系以外の企業からも同様の声があり、ワーフマネジメントに声がかかる。

 が、いざ日本人が就職した企業において、自分の持つ技術を発揮・提供すると、そのノウハウを吸い出した企業からすぐに解雇されてしまうという話が実際にあるのだという。ワーフマネジメントの山本氏は、そういった中華系企業と日本人従業員との間のトラブルを少なからず見てきた経験を語ってくれた。

 「中国、香港、マレーシアの企業などからも(ワーフマネジメントに日本人人材を求める)声はかかりますが、日本企業のスタンスとは考え方が違います。日系企業は、臨時ボーナスをあげることはあっても、たまたま業績の悪い時にクビにすることはありません。しかし、(中国、香港、マレーシアなどの)企業文化には、日本企業にない情け容赦のない実力主義というものがあります。」

 「完全実力主義であり、年功序列要素もありません。さらに(就職した日本人の)技術だけ吸い取ってしまえばおしまい(解雇)というケースや、給料の遅延もよくあります。そのため、よほど実力のある方でないと、日本人は気分のいい思いはしないでしょう」

 「だからといって、一切非日系企業を扱っていないかというとそうでもなく、今までに日本人を問題なく雇ってきた実績がある企業とか、日系企業の関連会社で、下手なことはできない企業だとか、安全と思われる企業には仲介をすることもあります」

 広東省が、世界の工場と呼ばれる中国の中心的な存在を担って久しく、同様に日系企業が広東省に進出してずいぶんと長い。また中国の存在が日増しに無視できなくなっている現在、中国で中国語を学んだ日本人留学生は続々と中国国内の企業に就職している。にもかかわらず「まだまだ日本人の人材が足りていませんね」と山本氏はいう。「理由として、会社はまだまだ増えていること、もうひとつに駐在員は一定期間滞在すると帰国してしまうことでしょうか。そのためにも中国に長期で滞在する人材は必要なのです」

中国で職を求める人材は二極化傾向

深センにあるワーフマネジメントのビル
 同社で斡旋サービスを受けたいとするのは日本人はもちろんのこと、中国人もやってくる。中国人といっても広東省の中国人に限らず、「外地人」と呼ばれる地元以外の人も仕事を求めやってくる。同社を知るきっかけは、同社のWEBをはじめ、いくつかの広告によるものだ。その中でも特に多いのが、以前同社を利用した人の口コミ経由らしく、次に現地(深セン・広州・香港)の日本人向けのフリーペーパーの広告だという。同社には3つのオフィスにあわせて日本人スタッフ6人と中国人スタッフ12人が働いており、日本人の相談であれば日本人、中国人の相談であれば中国人が対応する。

 広東省や香港で働きたいという日本人は、中国で語学留学の経験のある若い人から、定年退職ないし早期退職した年配の職人まで幅広くやってくる。しかし、若い世代と定年を迎える前後の世代の人々が多くやってくる一方、その両者の間の世代が非常に少ないという特徴があるのだという。

 また、語学留学を終えた若い世代だけを見ても大きく二極化しており、留学中はひたすら遊んでいる人がいる一方、ひたすら将来を考える人がおり、それぞれ斡旋のスピードもだいぶ異なってくる。後者のタイプは周到に就職活動も準備しており、すぐに就職できるのだそうだ。

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