• 2007/09/25 掲載

内部統制に向けて有効なログ管理が一堂に集結

MDITログ管理ソリューションセミナーレポート

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8月30日、東京コンファレンスセンター・品川で「ログ管理ソリューションセミナー」(主催:三菱電機インフォメーションテクノロジー)が開催された。副題は、「内部統制評価のためのログ有効活用」。注目を集めるログ管理の最新情報をお届けする。

どのようなログを収集するか、監査人とよく話し合うべき

MDiTログ管理ソリューションセミナー
日経BP社
日経SYSTEMS編集 記者
松浦龍夫氏
 「システマティックにログを収集している企業は少なかった」。「内部統制におけるログ管理の必要性」と題し、基調講演を行った日経BP社の日経SYSTEMS編集記者松浦龍夫氏はログ管理の取材を通して知った実情を語った。

 用紙への記入や、画面の印刷など紙によるログを収集している企業が多いという。紙で管理する場合は、不正を発見するきっかけがない、資料が膨大になるなど問題点が多々あると指摘。「やはりシステム的なログ管理が必要」と結論付けた。具体的事例として、申請書とログを付き合わせる決済企業、優先順位をつけて記録するログを選択している製薬企業などの取り組みを紹介した。

 また、監査サイドがITに詳しいとは限らないケースが多く、指示に従うと不必要に多くのログの取得を勧められるケースについて触れ、「内部統制を確立する場合、どのようなログを取得するかを監査人とよく話し合って決めるべき」とアドバイスした。

証拠保全にトレーサビリティ確保を

MDiTログ管理ソリューションセミナー
ソリトンシステムズ 法人営業本部
営業支援グループ マネージャー
大西 昇氏
 ソリトンシステムズ法人営業本部営業支援グループマネージャー大西昇氏は、「PC操作ログ収集/解析ソリューションInfoTrace製品紹介」と題し講演を行った。同社のInfoTraceでは、サーバ内の元ファイルがコピー、変名された後、外部記憶デバイスなどにコピーされたり、証拠隠滅に削除された経緯を発見する「拡散トレース」と、ネットワーク経由でファイル名変更され元ファイルが所在不明となった場合に、ユーザの操作を遡って検索することで、元ファイルを見つけ出す逆探知機能「バックトレース」が可能となる。

 これにより、「情報漏えい件数が最も多い紙媒体経由を含め、Web・Net、パソコン本体、可搬記録媒体からの漏えいをログで証拠保全できる」という。

Webブラウザ搭載複合機で新たなワークスタイルを実現

MDiTログ管理ソリューションセミナー
リコーソフトウエア ソリューション事業部
企画推進室 企画グループ
吉原春樹氏
 「紙に記載された情報と各種システムとをシームレスにつなげて、新しいワークスタイルを」。リコーソフトウエアのソリューション事業部企画推進室企画グループ吉原春樹氏は、「高機能複合機が生み出す新しい価値と、ログが生み出す更なる価値」と題し、提案を行った。

 Webアプリケーションサーバとやりとりすることでパソコンレスで、経費清算伝票を作成できる複合機「imagio」を紹介した。また、同製品と統合ログ収集分析システム「LogAuditor」と連携させ、業務上で発生する紙の出力および入力履歴を把握することにより、業務そのものの可視化につながるという。

データベース監視ソリューション検討の高まり

MDiTログ管理ソリューションセミナー
エム・ピー・テクノロジーズ
ソリューション本部 本部長
松浦崇氏
 「データベースに対するアクセス制御の厳格化と、証跡としてのアクセス記録の保存。内部統制強化の風潮の中で、この2つが求められている」と語るのは、エム・ピー・テクノロジーズソリューション本部本部長松浦崇氏。同氏は、「データベース アクセスログ ソリューション Resalio Cruxのご紹介」と題しデータベース監視ソリューションの現状について解説した。

 データベース監視ソリューションに求められる要件として、(1)データベースサーバへのスペックへの影響、(2)リアルタイム検知、(3)データベースへの管理者操作の監視を挙げた。この3つの課題を解決するデータベースログアプリケーションとして、同社製品「Resalio Crux」を紹介。監視ログ利用方式、エージェント利用方式に比べ、データベースサーバへの負荷が少なく、導入が容易なネットワークのパケットキャプチャ方式を採用しているもので、TELNET、FTPも記録可能となっている。

不正の調査から不正の非存在を証明することに重点がおかれる時代に

MDiTログ管理ソリューションセミナー
情報システム工学
営業企画本部 新規事業開発部 担当次長
政氏敏氏
 情報システム工学営業企画本部新規事業開発部担当次長政氏敏氏は、「デジタルフォレンジックによる内部統制強化-統制活動におけるログの有効活用-」と題し、同社が2006年からデジタルフォレンジックのサービスを事業化している。

 具体的には、ネットワークフォレンジック分野で、インターネット閲覧履歴などのログの収集・保管や調査・分析を行っている。また、コンピュータ・フォレンジック分野で、重要職員が異動した際のパソコン調査、パソコンの不正調査、海外・国内の訴訟対応を行うe-ディスカバリ、M&A時に電子的な調査を行うデューデリジェンスのサービスを提供している。政氏敏氏は、デジタルフォレンジックの今後について、「不正の調査から不正の非存在証明へとシフト。また、PDA・携帯電話などへも調査対象が拡大する」と締めくくった。
大量ログデータを高速処理できる統合ログ管理ソリューション「LogAuditor」

MDiTログ管理ソリューションセミナー
三菱電機インフォメーションテクノロジー
データセントリックソリューション第一部
鈴木雅也氏
 三菱電機インフォメーションテクノロジーデータセントリックソリューション第一部鈴木雅也氏は、「統合ログ管理ソリューションLogAuditorのご紹介」と題し、同社製品の特長を紹介した。鈴木氏は、ログ管理における課題として「膨大な情報の保管と処理、多種多様なフォーマットの取り扱い、信頼性の確保、分析用件の複雑さ」を挙げた。それらを解決する手段として、同社の「LogAuditor」シリーズを勧めた。

 主力製品に、「LogAuditor Enterprise」「LogAuditor Basic」「LogAuditor for ISMS」など。1997年から販売しているデータウェアハウス製品「DIAPRISM」のコア技術である高速集計ならびにExcelをベースとしたレポート作成のノウハウを搭載している点が最大の特徴となっている。具体的には、ログの処理速度は、4秒で1億件となっている。また、国産の統合ログ管理ソリューションであるため、サポートサービスが充実している。

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