企業の「眠れる文書」を生成AI×Box連携で活性化、電通総研「Know Narrator」

　「Know Narrator」は、企業内での生成AI活用を支援するソリューションで、電通総研が開発・提供している。チャット形式での質問応答機能に加え、社内文書から情報を検索・参照しながら回答を生成する「検索機能（RAG）」、利用ログを分析する管理機能、複数のAIエージェントアプリを活用できるプラットフォームなどで構成されている。

　今回のBox連携機能では、Boxに保存された文書ファイルと「Know Narrator」上のナレッジ（情報検索対象）を紐づけることで、ファイルの更新情報が自動で同期される。これにより、手動でのファイルアップロード作業が不要となるほか、常に最新の情報をもとにした回答が可能になる。

　また、Know Narratorはテキスト情報だけでなく画像や図表も検索対象とする「マルチモーダルRAG」に対応しており、Box上の多様な形式の資料から情報を引き出すことができる。さらに、ユーザー単位やグループ単位でのアクセス権やファイルのダウンロード制限を設定することもでき、情報管理にも配慮した設計となっている

　このほか、マイクロソフトが提供する認証基盤「Microsoft Entra ID」との連携にも対応しており、企業内の既存の認証システムを通じた安全なアクセスを可能にしている。

　電通総研は、今後も「Know Narrator」シリーズの機能拡充を進め、企業の生成AI活用を支援していくとしている。