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- 2025/09/29 掲載
従来手法だと「しくじり続出」のMDM…ガートナー流「成功メソッド」を解説
ライター。2010年、IT製品・サービスに関する情報提供を目的とするWebサイトにて医療チャンネルの立ち上げに参画し、担当記者として医療分野のIT推進の動向を取材して記事を制作。2011年、日本医療情報学会認定の医療情報技師資格を取得後、病院・診療所向け合わせて30社以上の電子カルテベンダーを取材した実績がある。医療関連システムの製品情報や導入事例、医療IT政策・市場動向に関する取材を行ってきた。
想像以上「激ムズ」のMDM
ビジネスにおいて、効果的なデータ活用の重要性が高まる現在。それに伴い、顧客情報や製品情報といった基本的な情報の管理、すなわちマスターデータ管理(Master Data Management、MDM)の必要性も高まっている。すでに多くの企業が取り組むMDMだが、単なる「技術導入」だけでは真の成果にはつながらない。
MDMについて「私たちはガートナーでこれまでに2,000人以上のお客さまと協議を重ねてきたが、その中でMDMに関する共通の課題や示唆が見えてきました」と話すのは、ガートナーバイス プレジデント, アナリストのサリー・パーカー氏だ。

バイスプレジデント, アナリスト
サリー・パーカー氏
パーカー氏によると、MDMの関連トピックとしては、CDO(最高データ責任者)やデータアナリティクスの設置、ステークホルダーのマッピング、データ駆動の文化をどう醸成するか、ガバナンスのあり方など多岐にわたるという。
そんなMDMについて、パーカー氏が論点として挙げるのが以下の3つだ。
- 「なぜ従来型のMDMのビジネスケースは通用しないのか」
- 「活用できるフレームワークは存在するのか」
- 「人を鼓舞するような、強力なビジネスケースをどう構築するか」
ではここからは、この3つの論点について見ていこう。 【次ページ】従来型MDMが通用しない「2つの背景」
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