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- 2025/12/23 掲載
「スマホの中に量子技術」時代は意外に近い?量子分野で日本が持つ「隠れた強み」とは
量子コンピューターの世界で起きている「ある変化」とは
近年、進化が著しい量子技術。その発展に伴い、量子コンピューティング業界に転換点が訪れている。同業界の変化について「多くの投資家にとっては、投資対象として不確実性の高い状態だったが、それが変わってきている」と話すのは、Q-CTRL CEOのマイケル・J・ビアクック氏だ。
CEO
マイケル・J・ビアクック氏
ビアクック氏によるとまず挙げられる変化は、ハードウェアの急速な進歩だという。
「機械そのものが、多くの人たちが想像しているよりも早く進化しています。演算能力もそうですし、ソフトウェアについても、初期段階ではあるものの、現実の問題を解決できるようになってきました」(ビアクック氏)
一方、量子コンピューター本体に目を向けると、開発において各社が異なるアプローチで競争している状況がある。
量子コンピューターの開発を手掛けるクオンティニュアムの代表取締役CEOである結解秀哉氏は、現在も新たな量子コンピューター開発を手がけていることを明かした上で、同社の課題について「ほかの会社は量子ビットは順調に伸びていくが、エラー率を抑えていくのが難しい。我々は逆で、エラーは比較的早いタイミングでいい性能を出すことができたが、そこからビット数を増やしていくのが非常に難しいです」と語る。
代表取締役 CEO
結解 秀哉氏
一方、産業技術総合研究所の量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センターでセンター長を務める益一哉氏は、現在の量子コンピューターは量子計算はできるものの、まだまだよちよち歩きのレベルだと表現し、「どの方式がどれだけ大きくなるかもまだ競争している段階」と現状を分析する。
量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター
センター長
益 一哉氏
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