• 2026/02/09 掲載

ソフトバンク出資の米セントラ、企業向け汎用知能開発で資金調達

組織全体の知識・データ・プロセスを統合し、継続的な学習を通じて「組織の暗黙知」を理解・活用する

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米国のAIスタートアップ セントラ(Centra) は、企業の暗黙知(経験・文脈・組織内の非形式ナレッジ)を学習し、業務・意思決定の中核として機能する汎用的AI(enterprise general intelligence)を開発するために **約8億円(数千万ドル規模)を調達した。ソフトバンクも出資者として参加しており、同社のAI戦略の一環として企業向けAIソリューションの高度化を目指す動きの一部となっている。
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(画像:ビジネス+IT)
 セントラの技術は、従来のチャットボットやタスク型AIとは異なり、組織全体の知識・データ・プロセスを統合し、継続的な学習を通じて「組織の暗黙知」を理解・活用する能力に特徴があると説明される。こうしたAIは、特定企業に深く最適化され、従業員の経験や過去の会議資料・プロジェクト履歴などを「長期記憶」として保持し、業務自動化や意思決定支援、ナレッジ継承に寄与するとされる。

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Sentraの企業の「記憶」を資産に変える企業汎用知能(図版:ビジネス+IT)

 セントラは、従来の生成AIが特定タスクや対話に限られるのに対し、企業内部の広範な情報を横断的に学習させることで、ビジネスプロセス全体に影響を与える「企業中枢AI」を目指している。この種の技術は「enterprise general intelligence(企業向け汎用知能)」と呼ばれ、AIの利活用が単なるツール利用から、企業の意思決定や継続的な知識管理へと進化するための重要なステップと位置づけられている。

 ソフトバンクは、自社のAI戦略の他の柱として、米OpenAIとの協業を進めている。2025年2月に発表したパートナーシップでは、企業向け最先端AI「クリスタル・インテリジェンス(Crystal intelligence)」の開発・販売を進めるため、OpenAIとの合弁会社 「SB OpenAI Japan」 を設立することで合意した。これは企業のシステム・データを統合し、自社最適化されたAIエージェントによる全社的な業務支援を実装することを目的としており、日本発の企業向けAIとして展開が進んでいる。

 Centraとソフトバンクの米国事業部門は、企業向け汎用知能の実証実験をおこなっており、企業内の文書だけでなく「どのように意思決定が行われたか」というプロセスや背景情報(コンテキスト)を記録・保存して、AIに学習させるPoCを進めている。

 ソフトバンクグループはこのような企業向けAI領域に資源を集中しており、OpenAIや他のAI企業への投資・協業を通じて、企業のAI導入を加速させる戦略を描いている。こうした動きは、日本企業の業務効率化・意思決定支援の高度化を狙うだけでなく、ナレッジの継承・活用や、AIが企業の中心作業に統合される未来を見据えた取り組みと位置づけられている。

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