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  • 2008/12/25 掲載

BCMとは(2)リカバリの最新動向--米ファルコンストア CEO レイジェン・フーアイ氏を迎えて

ERMを中心とする内部統制とBCMとの関係整理

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前回は、事業継続マネジメントシステム(BCMS)のフレームワークについてご紹介した。今回はその中でも少し対象を絞り、事業継続における「システム復旧(リストア)」の重要性をテーマに、Forbes.com“The 25 Fastest-Growing Tech Companies”の第5位(参考までに1位はGoogle、2位はSalesforceだった)に選ばれた米ファルコンストア ソフトウェアのCEO、レイジェン・フーアイ氏、ファルコンストア・ジャパンでカントリーマネージャーを務める山中義晴氏らとともに、米国におけるリカバリの最新事情などを俯瞰した。

企業のバックアップデータの多くが、即時、適時にリカバリできない?



米ファルコンストア ソフトウェア
Chairman and CEO
レイジェン・フーアイ氏


ファルコンストア・ジャパン
カントリーマネージャー
山中 義晴氏

 BCMにおける事業継続計画(BCP)の有効性が重要であることは誰しも理解しているものの、いざITにおける対応を検討するにあたっては、業務の重要性に応じた費用対効果による冗長化対策、適宜のデータバックアップといった対策で留まっていないであろうか。前回ご紹介したBCMのフレームワークの次にご紹介する次のテーマとして、「システム復旧(リストア)」を選んだことには1つの理由がある。それは、BCMにおいて、いざ有事が発生した際にはデータの完全性・可用性の確保が大変重要であり、バックアップに留まらずその後の復旧とそれらに要するコスト並びに時間の最適化が事業継続のために重要だからである。具体的な理由は後述するとして、今回の取材の冒頭、レイジェン氏が指摘したことは次のようなことだ。

「これまではとにかくバックアップしておけば安心と満足していたが、これから求められるのはいつでも必要な時に必要なバックアップデータにアクセスし、それをリカバリできるということ。データを取っていても、何かあったときにリカバリが迅速に行えるかという視点は、実はいまだに多くの企業が実現できていない。」

 これを聞いて少しドキッとしたIT部門の担当者の方もいらっしゃることだろう。そうでない方も少し自社を振り返って問いかけてみていただきたい。重要なデータを誤って削除した際に迅速に復旧できるのか、また本社付近で地震が起きてビルが倒壊しても、自社のシステムは即時復旧できるのか、と。心当たりのない方は、たとえば、自部署が過去のある時点で作成した重要なプレゼンテーション データがどの程度まで遡って復旧可能で、その復旧までにどれだけの時間を必要とし、このために使用されるITリソースの工数はどの程度になるか、即答できるだろうか?

 レイジェン氏は、現在日本で最大のシェアを持つバックアップソフト「ARCserve(現在の製品名は、CA ARCserve Backup)」の開発を手がけた人物だ。米ファルコンストア・ソフトウェアは、レイジェン氏を中心に「ストレージやネットワーク技術を持つ専門家集団(レイジェン氏)」として2000年に設立され、急成長を遂げている。

 特に米国では、FORTUNE 2000に入るような大手企業をはじめ、BCMに対する取り組みが活発化しており、「レプリケーションなどは、普遍的なソリューションとして、中堅中小企業にもすそ野を広げつつある」という。

 企業の規模にかかわらず、たとえば製品の設計データやCADデータなどを破壊されてしまえば、企業の存続にも直結する重大な問題になる。

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