- 2026/09/18 14:15 掲載
富士通も出資のCohereが独Aleph Alphaと統合、従業員1,000人超の「主権AI」連合が誕生
統合後はベルリンとトロントに本社を置く2本社体制に移行し、Aleph Alphaが本拠としてきたハイデルベルクは研究拠点として残す。従業員数は両大陸で1,000人を超える規模となり、グローバルではCohereの社名で事業を続けるという。人事では、Aleph AlphaのCo-CEOであるイルハン・シェア氏が最高執行責任者(COO)に、同社で研究を率いてきたサミュエル・ワインバッハ氏が最高研究責任者に就く。いずれも統合の完了と同時の発効。
狙いは「主権AI」だ。自国のデータを国外に出さず、モデルとインフラの統制を手元に残したい政府機関や、金融・防衛といった規制の厳しい産業の需要を取りにいく。CohereのCEOであるアイダン・ゴメス氏は「政府も企業も、高性能なAIか、自社技術の統制かの二者択一を迫られるべきではない」と述べている。両社が統合に向けた協議を明らかにしたのは4月のことで、当時はドイツ小売大手シュワルツグループからの資本参加が公表されていた。
計算基盤はそのシュワルツグループが担う。統合会社は同グループのソブリンクラウド「STACKIT」上でAIを提供する。ロイターの報道によると、シュワルツグループは統合会社に5億ユーロ(約900億円)を出資するほか、最大10万個のAIチップを収容するドイツ国内のデータセンターに110億?130億ユーロ(約2兆?2兆3,000億円)を投じる計画だという。統合の企業価値は4月の公表時点で約200億ドル(約3兆1,000億円)と伝えられ、CohereのARR(年間経常収益)は2億4,000万ドル(約374億円)とされる。
Cohereは2024年7月に富士通と戦略的パートナーシップを締結し、日本語性能を高めた企業向けLLM「Takane」を共同開発した経緯がある。富士通はCohereに出資もしており、共同開発したモデルをグローバルに独占提供する立場にある。国内の企業や官公庁が使う基盤モデルの供給元が、欧州の主権AI連合へと姿を変えることになる。
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