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- 2026/10/06 20:00 掲載
OpenAIのGPT-6 Astraが217年間未解読だったナポレオンの暗号書簡を解読
1809年オーストリアとの開戦前のフランス軍の部隊配置が記載
GPT-6 Astraが217年前のナポレオンの暗号書簡を解読
1809年、ナポレオン・ボナパルトの指示により、オーギュスト・ド・マルモン将軍宛てに作成された約1300文字の暗号命令書が、217年の歳月を経て解読された。このメッセージは、フランスとハプスブルク帝国の戦争勃発を目前に控えた時期に、イタリア副王でナポレオンの継子でもあったウジェーヌの司令部から、アドリア海沿岸で孤立して駐屯していたマルモン将軍に向けて送られたものだ。しかし、受信側で使われていた解読鍵が歴史の中で失われたため、155種類の記号を用いた同音換字式暗号の内容は、2世紀以上にわたって謎に包まれていた。
今回解読に成功したのは、米サイバーセキュリティ企業センチネルワンに所属するAIエンジニア、カーター・チャーチ氏である。同氏はOpenAIのマルチモーダルAIモデル「GPT-6 Astra」に、1969年にフランスの軍事史誌に掲載された低解像度のスキャン画像1枚を入力し、暗号の解析を指示した。
GPT-6 Astraは画像から暗号記号を読み取り、過去の暗号史研究で判明していた33文字分の鍵を手掛かりに解析を開始した。19世紀のフランス語文献を基にした統計モデルと確率的最適化アルゴリズムを組み合わせることで、未解読だった記号の対応関係を推定し、一連の解析作業を約6時間で完了した。
解読された文書には、開戦直前のフランス軍と同盟軍の配置や兵力が詳細に記されていた。ナポレオンが前線のマルモンに対し、オーストリアは各方面から同時に攻撃を受ける状況にあり、少数の敵兵や寄せ集めの部隊を恐れず行動するよう強く促していたことも明らかになった。
さらに今回の解読によって、従来の歴史記録の一部も修正された。1865年に刊行されたナポレオン1世の公式書簡集で伏せられていた表現が復元されたほか、従来の目録で1807年とされていた文書の作成年についても、実際には1809年3月下旬だったことが判明した。
解読結果は歴史的暗号データベースの管理者による検証を受け、正式に解読済みの文書として登録された。これまで専門家が長い時間をかけて行ってきた画像解析、文字認識、暗号分析、歴史資料との照合といった作業をAIが短時間で横断的に処理したことで、世界各地の公文書館に残る未解読史料の研究を大きく前進させる可能性がある。
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