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  • 2010/03/04

BOPビジネス、マイクロファイナンス、カーボン本位制、ISO 26000などで躍進する欧米企業、日本企業はCSRにどう取り組むべきか

グローバル・コンパクト・ボードジャパン議長 富士ゼロックス 相談役特別顧問 有馬利夫氏

世界では、雇用・貧困・少子化、飢餓・衛生・人権などさまざまな社会的課題が山積しており、その解決の主体として企業に対する期待が高まっている。こうした中、欧米企業は「BOPビジネス」「マイクロファイナンス」「スマート・グリッド」「カーボン本位制」「ISO 26000」など、新しいキーワードを掲げ、社会からの信頼を得て事業拡大につなげている。経済のグローバル化が進むなかで、日本企業においても、このような潮流を受けて動き出す企業が現れてきた。「今、日本企業はCSRとどのように向き合うべきか」。国連グローバル・コンパクト・ボードメンバーであり、グローバル・コンパクト・ボードジャパン議長、富士ゼロックス 相談役特別顧問の有馬利夫氏の経済同友会のCSRシンポジウムにおける講演をご紹介する。

丸山隆平

丸山隆平

経済ジャーナリスト。1972年日刊工業新聞社入社、以降88年まで第一線の経済・産業記者として活躍。経団連、NTT、通産省、郵政省、労働省、東京商工会議所、各記者クラブ所属、米国特派員を経験。情報通信、コンピューター・ソフトウエア産業草創期から取材。コンピューター・OA、情報通信、経営問題関連の執筆・著作多数。1989年から投資家向け広報(IR)コンサルタントとして内外の企業IR・PRをサポートしている。

グローバルなCSRのプラットフォーム「国連グローバル・コンパクト」

 世界のCSR活動をリードする団体が「国連グローバル・コンパクト」だ。アナン前国連事務総長がダボス会議で設立を提唱、2000年に創設され、広範にわたる分野での活躍に期待が集まっている。コンパクトとは、日本語で約束、誓約を意味する。設立の背景には経済がグローバル化するなかで、富の不平等が一層深刻化し、それに起因する紛争、貧困が広がっていることにある。

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図1 GCが生まれた歴史的な背景

 国連グローバル・コンパクトの設立を歴史的に見ると、1989年のベルリンの壁の崩壊以降、グローバル企業の影響が増大し、世界経済の成長を牽引する反面、地球規模での環境破壊が急速に進んでいることや、格差・差別の増大が問題となり、それと並行して従来の国家間の戦争から民族間の内戦が頻発し、世界における国連統治の限界が露呈してきた時期と重なる。そのグローバル・コンパクトには10の大原則がある。

グローバル・コンパクトの10大原則
・人権の支持と尊重
・人権侵害への非加担
・組合結成と団体交渉権の承認の支持
・強制労働の排除
・児童労働の実効的な排除
・雇用と職業の差別撤廃
・環境問題の予防的アプローチ
・環境に対する責任のイニシアテイィブ
・環境にやさしい技術の開発と普及
・強要・賄賂等の腐敗防止の取り組み


 このグローバル・コンパクトの10大原則のベースには、1948年の世界人権宣言をはじめとした世界的な合意が4つある。2つの世界大戦を経て、国家という枠組みを超えて人類が学んだ平和維持のための合意と言えよう。

グローバル・コンパクトの10大原則のベースにある世界合意
・世界人権宣言(1948年)
・労働における基本的原則および権利に関するILO宣言(1998年)
・環境と開発に関するリオ宣言(1992年)
・腐敗防止に関する国連条約(2000年)


 日本では「グローバル・コンパクト・ボード・ジャパン」が、CSRの推進と社会への波及を図っており、経営トップ層による経営者懇話会のほか、若手の執行役員を中心とした「明日の経営を考える会」、メディアとの交流を図る「Friend's of GC」が活動を行っているという。
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図2 グローバル・コンパクトの活動


 日本企業の加盟状況は図の通りで、世界全体に占める割合が低いばかりか、中国や韓国にもおよばない水準である。

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図3 GCの世界、日本、中国、韓国の活動の状況

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