• 2010/07/22 掲載

大成建設と東光電気、人の在席状況に応じて空調照明を自動制御する「T-Zone Saver」を開発

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大成建設と東光電気は22日、共同開発した「次世代型人検知センサ」を利用し、人の在席状況に応じてゾーン単位で空調および照明を自動制御し、エネルギー消費を最小化する自動環境制御システム「T-Zone Saver」を開発し、東光電気社屋での運用を開始したと発表した。
 大成建設と東光電気は22日、共同開発した「次世代型人検知センサ」を利用し、人の在席状況に応じてゾーン単位で空調および照明を自動制御し、エネルギー消費を最小化する自動環境制御システム「T-Zone Saver」を開発し、東光電気社屋での運用を開始したと発表した。

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「T-Zone Saver」の概要

 2010年度から施行された改正省エネ法や、東京都環境確保条例を見据えたうえで、CO2削減に空調・照明設備のエネルギー消費の効率化を進めていく。

 今回開発した「T-Zone Saver」は、空調設備においては、人がいるゾーンには通常の快適空調環境を提供し、不在ゾーンでは、設定温度や運転モードの軽減を行うと同時に、在席率に応じた外気量抑制を行って空調負荷を低減する。中央熱源方式の空調システムは元より、多くのオフィスで利用されているヒートポンプを使ったビル用マルチエアコン方式に、本制御システムを導入することでさらなる省エネ効果が期待できるという。

 また、照明設備においては、在席ゾーンには必要な照度を提供し、隣接した不在ゾーンでは照度を低く制御。さらに、一定距離を置いた不在ゾーンは消灯するなどの緻密な制御を行うことで快適性と照明負荷の低減を両立させることが可能だという。

 本システムの中核をなす技術が、人体だけを確実に認識することができる「次世代型人検知センサ」。従来の人感センサは、人の移動による温度変化とタイマー機能を組み合わせたものだったため、人が静止している場合は高い精度で認識することが困難だった。そのため、人がいても消灯してしまうなど誤作動が多く、オフィスなどへの適用には不向きだった。

 これに対して両社が開発したセンサは、人体が発する温度そのものを認識し、PCの発熱や日射による温度変化との識別も可能なため、静止体も含めた人の「在/不在」を確実にリアルタイムで認識できるという。このセンサを活用し、設定した範囲内における人の在/不在情報と在席率情報を常時、正確に把握し、ゾーン単位で最適な制御を行うことで、空調・照明設備のエネルギー消費を最小化(スマート制御)することが可能となったとしている。

 また、多段階での調光が可能で、制御変更の反応が速いLED照明や高効率機器を用いたオフィスに「T-Zone Saver」を導入することにより、従来の一般的なオフィスと比べ、建物全体でおよそ50%の消費エネルギー(=CO2)削減効果が見込まれている。

 今回実用化した技術は、新築・リニューアルを問わず導入可能で、オフィスの他にも病院や生産施設への適用を見込む。さらに、エリア内の在/不在情報をリアルタイムでモニターできる機能をセキュリティや防災面に活用するなど、多用途への展開を図っていくとしている。

 大成建設では、既にハーフ・カーボン建築を達成した「スーパーエコビル」を進化させ、2020年までに「ゼロ・カーボン建築」の実現を目指している。

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