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- 2010/10/13 掲載
通信事業からみたクラウドコンピューティングとセキュリティ、ITU-T FGによるクラウドセキュリティの標準化
KDDI 運用統括本部 情報セキュリティフェロー 中尾康二氏
フリーランスライター、エディター。アスキーの書籍編集から、オライリー・ジャパンを経て、翻訳や執筆、取材などを紙、Webを問わずこなす。IT系が多いが、たまに自動車関連の媒体で執筆することもある。インターネット(とは言わなかったが)はUUCPのころから使っている。
クラウドを構成する「ネットワーククラウド」「サービスクラウド」
RSA CONFERENCE JAPAN 2010において、ITU-Tで議論、検討されているクラウドセキュリティの標準化を解説するセッションが開催された。ITU(International Telecommunication Union)とは、世界中の通信行政と電話会社などの通信事業者の接続協定や技術標準を検討する国際機関だ。ITU-Tはその中で標準化を専門に扱う部門である。登壇したKDDI 運用統括本部 情報セキュリティフェローである中尾康二氏は、ITU-Tでクラウドセキュリティの標準化に取り組むグループの副議長のひとりであり、ISOでは27000シリーズの作業部会メンバーでもある情報セキュリティおよび標準化のエキスパートでもある。
中尾氏によれば、ITU-Tでは、最新動向や特定技術について研究するFG(Focus Group:フォーカスグループ)と呼ばれる部会を設置しているが、クラウドコンピューティングについて研究するFGも作られているという。まだ2回の会合が行われた段階だそうだが、このFGでは、通信事業からみたクラウドコンピューティングを分析し、課題を洗い出し、最終的にはクラウドコンピューティングに必要なネットワークの技術要件などを標準化していくことを目指している。ITU-Tでは、クラウドコンピューティングが通信ネットワークに与える影響や両者の関係について探るという目的もあり、このFGを設置したそうだ。
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