IPAの注意喚起は、2012年1月に米ICS-CERTが、工場の生産ライン、電力や化学プラント、重要インフラ等で使用される複数社の制御機器PLC(Programmable Logic Controller)において、複数の脆弱性(バックドア、暗号や認証不足、弱いパスワードなど)を公開した(
発表PDF)ことなどを受けたもの。
これらの脆弱性を狙われて攻撃されると、制御機器を外部から不正操作されてしまう可能性がある。また、公開された実証コードとの関連は不明ながら、海外では脆弱性が発見された機器において動作不良や異常動作と思われる事象も報道されているという。同発表では、実際の攻撃に悪用可能な実証コードも公開されている。
IPAでは、制御システムを利用している企業向けに、既知の脆弱性によって攻撃されることのないよう、下記の項目について確認するとともに、機器の開発ベンダーの情報を注視し、適切な対応を検討・実施するよう促している。
1つめは、悪用可能な実証コードが発表された脆弱性の制御機器の有無の確認。ICS-CERTの発表では、日本の光洋電子工業や米GEなど、日米のメーカーの5社、6製品について攻撃に悪用可能な実証コードが公開されている。該当製品の利用有無を確認する必要がある。