- 2012/09/19 掲載
NEC、 ビッグデータの高速処理技術を開発 5000万人の携帯利用者ごとに最適情報配信
しかし従来のCEPでは、複雑な処理ルールを手動で振り分けて配置することが困難、ルール間の関連性や依存関係によりサーバ間で無駄な通信が発生し処理速度が1/10以下に低下する、サーバの拡張性が低くデータ量の増減に対応できないといった課題があった。
今回NECが開発した技術は、処理ルールをサーバに自動で配置することで、データの種類・量が変動しても、サーバなどの計算リソースを効率的に利用して、高速処理を実現するというもの。サーバが増減しても、処理ルールを自動で再配置できるため、従来は困難だった拡張性の高い(スケールアウト型)ビッグデータ処理基盤を実現するという。

本技術の評価のため、16台(システムとして10台、負荷発生器として6台)のサーバで10万通りの処理ルールを設定し、毎秒270万件のイベントが発生するシステムに適用した場合、リアルタイム処理が可能であることを実証した。
これはたとえば、携帯電話へ店舗やクーポンの情報を提供するサービスを想定した場合、ユーザー5000万人に対して、20秒に一回、10万件の店舗からユーザーの属性にあった情報を配信可能な能力に相当する。さらに、提供するサービスに応じた大規模化も可能だという。
NECは本技術の研究開発を進め、機器間通信を利用した新サービスを実現するM2Mソリューション「CONNEXIVE」の機能として、2012年度中に提供する予定。
なお、本研究開発成果の一部は、2003~2007年度総務省委託研究「ユビキタスネットワーク技術の研究開発」および、2008~2010年度総務省委託研究「ユビキタス・プラットフォーム技術の研究開発(ユビキタスサービスプラットフォーム技術」によるものだという。
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