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  • 2013/02/07

IBMがPOWER7+搭載の新サーバを発表、中堅中小企業や地方向け事業を強化

日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は6日、報道関係者向けに2013年システム製品事業の事業戦略説明会を開催した。同社のITインフラ投資にかかる戦略とビジョンを示す「Smarter Computing」を解説するとともに、新たなPOWERプロセッサ「POWER7+」搭載のミッドレンジ・エントリーモデルサーバ製品を発表した。「x86に匹敵する価格競争力を実現した」という製品群で、地方企業や中堅中小企業向けビジネスを強化する。

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日本アイ・ビー・エム
常務執行役員
システム製品事業担当
三瓶雅夫氏
 冒頭登壇した常務執行役員 システム製品事業担当の三瓶雅夫氏は、まず企業を取り巻くITインフラについて「多くのお客さまで運用管理保守コストが年々上昇しているとの声を聞く。既に全ITコストの7割を占めるに至っている」と指摘。一方で、85%のCPUが稼動していない非効率な状況にもあるとした。

 また、必要リソースの即時提供の問題、ソーシャルメディアやデジタルデバイスからの大量データ、膨大なデータからの知見獲得の必要性、さらにはセキュリティ対策まで必要とされているにもかかわらず、IT予算は削減傾向にある現状を説明した。

 こうした課題に応えるものとして同社が掲げるのが「Smarter Computing」というビジョンだ。「Smarter Computing」は、「クラウド」「データ」「セキュリティ」の3つのコンポーネントで構成され、それぞれ、ITインフラの効率化と新サービスの迅速な提供、行動につながる洞察を導き出すリアルタイム分析、セキュリティやコンプライアンス対応を図る基盤構築を実現するという。

 具体的な取り組みとしては、中長期ITインフラの戦略策定を支援する「Smarter Computingワークショップ」を昨年間だけで300件実施。これは1か月間の無償コンサルティングを経て、最適な提案につなげるというもので、「実際のプロジェクトを始める前に、その効果を自分たちで算定できるということで好評を得た」(三瓶氏)という。

「これまではシステムを個別に作ってきたため、個別サイロ型のインフラだったが、数百パターンにおよぶお客さまのシステム分析の結果、4種類のワークロードに分類できた。それぞれの領域をサーバ統合していくことで、最小の使用形態を実現できるとともに、ガバナンスの徹底が同時に行える。」(三瓶氏)

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 また、IBM Systemsへの移行を促進する取り組みの結果、2006年以降の移行件数が7900件に達したと報告。移行のスペシャリスト集団により、確度の高い無償アセスメントを実施する「移行総合センター(IBM Migration Factory)」をグローバルで展開していることを報告した。

 さらに、全国4支社を中核としつつ、リージョン施策を強化。「地方のお客さまへの展開を強化している」(三瓶氏)という。

 その一貫で今回新たに、昨年10月に発表された「POWER7+」を搭載したエントリーおよびミッドレンジモデル製品8モデルを投入した。

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 具体的には、中規模ビジネス向けモデルの「IBM Power 760」など2台、エントリー・モデルである「IBM Power 720 Express」など4台、OSをLinuxに限定した「IBM PowerLinux」モデル2台。

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 今回のミッドレンジ・エントリーモデルでは、デュアルチップモジュールという、さらに集積度を高める仕組みを導入した。ハイエンドモデルではシングルチップモジュール上に8コア搭載していたものを、今回は2つのモジュール上に各6コアずつ搭載し、1モジュール12コアに集積した。POWER7+では、1コア上に20LPA(論理区画)を搭載できるため、4ソケット(48コア)のモデルでは960台の仮想サーバを1台に集約できることになる。

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日本アイ・ビー・エム
システム製品事業
パワーシステム事業部
理事
皆木宏介氏
 システム製品事業パワーシステム事業部 理事 皆木宏介氏は本製品を投入する狙いについて「同性能の富士通製品と比較しても安価。POWER7+は、x86に匹敵する価格競争力があり、(地方に多い中堅・中小企業など)新しい顧客層を開拓できる」と説明した。

 また、昨今のソフトウェアはコア単位で課金されることも多い。そのため、1コア上に20LPARを実現したPOWER7+では、ソフトウェアのライセンス使用料を削減することもできるという。実際、カラオケのJOYSOUNDを手がけるエクシングにおいて、データベース基盤を刷新。Oracle DB関連費用を3分の2に削減しつつ、4倍の処理能力の増強を実現できたという(参考:日本IBMの事例サイト)。

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日本アイ・ビー・エム
Power Systems
テクニカル・セールス
システムズ&テクノロジー・
エバンジェリスト
伊東 成倫氏
 Power Systems テクニカル・セールス システムズ&テクノロジー・エバンジェリスト 伊東 成倫氏は、同製品の拡張性などについても言及。サーバ稼働中であっても、動的に1コア単位で追加可能なほか、未起動プロセッサーを起動することによるシステム増強も可能、そして異なる筐体間で仮想サーバの移動が可能なライブパーティションモビリティについて解説した。

 さらには、POWER7+の発表時に新たにハイエンドモデルに加わった、稼働中のプロセッサの再初期化を実現する機能「Power On Reset Engine(PORE)」やL3キャッシュの自己回復機能である「L3 Cache Dynamic Column Repair」といった機能が搭載された。

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 そのほか、L3キャッシュも含めて停止できるWinkleステートの追加を発表。「NAPスリープはこれまでもあったが、これはL3キャッシュは動いてた」(伊東氏)。WinkleならL3キャッシュの8分の1をオフラインにできるという。

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 最大48コアのCPUが搭載可能で、最大メモリ2048GB、最大内蔵HDDが5.4TBを搭載可能な「IBM Power 760」の最小構成価格は774万5,800円(税抜、以下同)。同8コア、512GB、7.2TBの「IBM Power 720 Express」の最小構成価格は94万5,300円。同8コア、256GB、5.4TBの「IBM PowerLinux 7R1」の最小構成価格は97万7,200円。

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