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2017年09月30日

「アジア人は優秀で金持ち」のホントとウソ

「アジア系アメリカ人」と聞いて、どんなことが頭に浮かぶだろうか。映画やドラマでアジア系アメリカ人が主演を務めたり、中心人物として描かれることは未だに稀で、主役級で思いつくのはルーシー・リューとマシ・オカくらいだろうか。米国で「アジア系」といえば「高学歴」「高収入」のイメージが強く、ラブコメやサスペンスにはあまり登場しないアジア系も、医療ドラマになるとやたらと出てくる。そんなアジア系人口は成長を続け、ピューリサーチセンターは、2055年には米国内最大の移民グループになると予測している。アジア系アメリカ人は本当に「優秀」で「金持ち」なのか? アジア系アメリカ人の真の姿を解き明かす同センターのリサーチを紹介する。

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統計から読み取れるアジア系アメリカ人の姿とは

(© bunditinay – Fotolia)



「最速の成長」を遂げたアジア系人口

 米国内のアジア系人口は多様だ。2000万人のアジア系アメリカ人のルーツをたどると、東アジア、東南アジア、インド亜大陸の20以上の国々が登場し、それぞれが独自の歴史、文化、言語などの特徴を持っている。さらに、米国内の全アジア系人口の94%のルーツを見てみると、そのルーツは19の国に絞られる。

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米国のアジア系人口は2000年から72%成長した


 米国のアジア系人口は2000年から2015年までで72%の成長を見せた。これは同国における主要な人種・民族グループの中で最速の成長率だ。2番目に早い成長を見せるヒスパニック系は同じ期間で60%成長した。19のアジア系出身国グループのほぼ半分がこの間に2倍に成長した。特に、ブータン系、ネパール系、ビルマ系が最も早く成長し、この15年間ではラオス系と日系が最も緩やかな成長を記録した。

 1つの出身国グループが米国のアジア系人口を独占しているわけではない。最も多いのは中国系、インド系、そしてフィリピン系だ。2015年に関しては、24%のアジア系アメリカ人(490万人)が中国系で、最も多い。2番目に多いインド系は20%(400万人)を占め、それに次ぐのがフィリピン系だった(19%、390万人)。ベトナム系、韓国系、そして日系は容易に100万人を超える。残りの13のグループは全て合わせて米国内の全アジア系の12%を占めるにとどまる。

アジア系移民はいつ、どこから米国にやってきたのか?

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米国内のアジア系出身国グループ(2015年)


 最近のアジアからの移民の波は、1965年以降に米国にたどり着いた全移民の4分の1を構成している。今日、米国内のアジア系人口の59%が米国外生まれだ。成人のアジア系に限れば、その割合は73%にまで上昇する。

 しかし、いつ、どのようにアジア系移民が米国に到着したのかにはばらつきがあり、それを調べると、なぜ特定の出身国グループの多くが米国生まれなのか、また、米国外生まれなのかがわかる。

 たとえば、19世紀に現在のハワイ州にあったプランテーションで働くために米国に渡って来るようになった「日系の移民」は、「日系アメリカ人」の27%にとどまる。つまり、残りは「日系の移民」の子孫にあたるわけだ。一方、最近になって難民として米国にやってきたブータン系移民は、92%が米国外の生まれだ。

 アジア系人口の急速な成長は、アジア系が結果的に最大の移民グループになることを示唆している。2055年にはヒスパニック系を凌ぐと見られる。50年後には、アジア系は米国への全移民の38%を構成することになり、ヒスパニックは31%を構成することになるだろう。

 ブータン系(92%)とネパール系(88%)は、米国外生まれの割合が最も高く、ビルマ系(85%)、ミャンマー系(83%)、スリランカ系(78%)がそれに続く。

 そのほかに目をやると、モン族(39%)と日系(27%)が米国内のアジア系の間で米国外生まれの割合が最も低い。

 2010年以降、ヒスパニック系より、アジア系の移民の方が多く米国に入ってきている。この中には中国、インドから勉学や職を求めたり、米国内に暮らす家族と生活するためにやってくる新しい移民が含まれる。

 その他のアジアけ移民は難民として米国に入り、その多くがベトナム戦争の終わりの時期に米国に到着した。ブータンとビルマからの移民が米国に来たのはそれよりも後のことだ。

【次ページ】アジア系アメリカ人は裕福なのか?

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