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  • 2020/11/18

成功に不可欠な「顧客体験」、チームとプラットフォームはこう作る

ニューノーマル時代の行動様式では、顧客は購買においてもデジタルを使い分け、一番使いやすい方法を選択して「買う」判断を行う。そこで企業は、顧客の心地よい売り場をデジタルの中で「体験」として構築することが求められる。その実現のため、企業はどんな施策を展開すればいいのか? アイ・ティ・アールのシニアアナリスト 水野慎也氏が「顧客体験を創造するデジタル戦略の構築」について解説した。

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顧客体験を紡ぐ戦略、具体的にどのように構築していけばいいのか
(Photo/Getty Images)

※本記事は2020年10月6日開催「IT Trend 2020(主催:アイ・ティ・アール)」の講演「顧客体験を創造するデジタル戦略の構築」をもとに再構成したものです。

各種調査が示す、コロナ禍で変化した顧客の行動様式

 まず水野氏は、新型コロナウイルス禍における顧客の購買行動の変化を解説した。コロナ禍以前からすでにECモールの活用は生活に広く浸透していたが、渦中においては「巣ごもりや非接触」がテーマになり、ECモールの売り上げが大幅に増大したという。

 また、テークアウトや宅配領域などに、新しいオンラインの需要が発生している。総務省の「家計消費状況調査(2020年7月分結果)」によると、国内のネットショッピング経験率は前年比で7.5%増えて、5割を超えている。

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ECショッピングは定着しており、目的は安価・利便性と品ぞろえ・希少性となっていたが、コロナ禍で変化が起きた

 また、「商品やサービスを認知した後、それを検索したり比較したりして理解に至る行動がオンラインへシフトした」と指摘し、「Googleで検索するよりも、TwitterなどのSNSで検索する割合の方が高くなっている」という。SNSを情報の即時収集を行う“検索メディア”として位置付ける傾向が進んでいる。

 10代・20代に特化したマーケティング調査を実施しているSHIBUYA109 lab.によると、若い世代の情報収集方法としては、YouTubeによる検索が5割を超え、Instagramは男性が28.7%のところ、女性は65.7%と広く使われているという。

 さらに、博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所が実施した、生活者のメディア意識を調査する「メディア定点調査2020」では、「店頭で気になった商品について、その場でスマートフォンで評判などを調べたことがある」(第12位)という結果が出ている。現在は「商品を理解するために、顧客は情報の確認に労力を割き、納得するために繰り返し検索する」という行動様式が確立されているのだ。

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顧客は情報について疑心暗鬼になり、自分で調べる行動が習慣になっている

 ちなみに、第1位は「インターネットの情報は、うのみにできない」、第2位は「情報は伝える速さよりも内容の確かさだと思う」、第3位は「気になるニュースは複数の情報源で確かめる」となった。オンラインで得た情報に対してはある程度、疑心暗鬼になっていることも伺える。

情報が多すぎるあまり、自分で「選ばない」という購買行動が発生

 水野氏は「情報が洪水のように氾濫している中、多すぎる情報とその比較行動は顧客の選ぶ行為に影響を与える」と説明する。同氏は実証例として、米国のコロンビアビジネススクールが実施した「ジャムの実験」を紹介し、24種類と6種類のジャムの販売比較では、6種類の方が購買率が高いという結果を示した。

 その上で、好きでこだわる購買対象の中でも情報が多すぎて、選べないものが顕在化していると指摘する。「失敗しない」「信頼できる」ものを他者に選んでもらうことで「選ばない」という購買行動が発生しているという。

 選ばない購買行動の具体的な対象は、どんなものがあるのだろうか。水野氏によると「自分で選んで買うカテゴリー」には、生鮮食品、菓子、アルコール飲料、調味料、家具、雑貨、ファッション、書籍、映画、自動車、住宅などが含まれるという。

 また「面倒なのでお任せするカテゴリー」としては、家電や情報機器、有料スマホアプリ、金融商品、学習教材、旅行、外食、医薬品、潜在、化粧品などがあるという。

【次ページ】「北欧、暮らしの道具店」らD2C企業に学ぶ顧客戦略

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