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  • 2021/11/06

脳神経外科医 金子貞男氏が教える、健康寿命の伸ばし方

空前の高齢化社会を迎える日本。そうした中で、年を重ねても「寝たきりになりたくない」「寿命が来るまでは元気に楽しく生きたい」と考えている人は少なくないでしょう。健康寿命が意識される中、脳神経外科医の金子貞男氏が注目しているのが「ALA(アラ)」という物質です。金子氏がその可能性について解説してくれました。

執筆:脳神経外科医 金子貞男

執筆:脳神経外科医 金子貞男

札幌禎心会病院 脳腫瘍研究所所長。茨城県生まれ。昭和45年、北海道大学医学部卒業後、同大学医学部附属病院脳神経外科学教室に入る。都留美都雄教授に師事。昭和54年、米国・オハイオ州立大学に留学し「光線力学医療」と出合う。その後、北海道大学医学部脳神経外科学講座講師、岩見沢市立総合病院脳神経外科医長、岩見沢市立高等看護学院学院長、岩見沢市立総合病院副院長などを歴任し、平成15年、特定医療法人・柏葉脳神経外科病院院長に就任。平成19年、同病院理事長/院長に就任。

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誰しも健康寿命を延ばしたいと考えている
(Photo/Getty Images)

※本記事は『奇跡の物質 ALAの医療革命』を再構成したものです。

脳神経外科医が抱える課題

 私はこれまで、脳神経外科医として脳に病気を持った患者さんを何人も診てきました。

 「脳神経外科」は、医療全体の中では狭い分野です。そのなかでも脳卒中、脊椎脊髄疾患、脳腫瘍などの領域があり、私は悪性脳腫瘍に興味があったので、ずっとその治療に携わってきました。

 悪性脳腫瘍は、「手術」「放射線治療」「抗がん剤治療」が標準的な治療ですが、特に手術では、どれくらい正確に腫瘍を切り取れるかが課題となっています。

 しかし、これまでは手術の際に脳を見ても、それが正常な場所なのか、腫瘍ができている場所なのか、区別するのが難しいという事情がありました。

 そのため、正常な脳を取りすぎてしまうことや、逆に腫瘍を取り残してしまうことが日常的に起きていたのです。

 結果として、悪性脳腫瘍の患者さんの中には、最善の治療を受けても、経過が思わしくなく、「次の誕生日」を迎えられない人が大勢いました。

正常な組織と腫瘍が区別できる

 ところが――。

 ある国際学会で、画期的な研究結果が発表されました。手術前に患者さんに「ある物質」を飲んでもらい、悪性腫瘍があると思われる箇所に光を当てると、正常な組織と腫瘍がはっきり区別できる。そんな夢のようなことが可能になるかもしれないという報告でした。

 熟練の脳神経外科医だけではなく、誰が見ても一目で腫瘍の場所が特定できると聞くと「そんな方法があるわけないよ」と信じない医師もいました。

 しかし、私はこの技術に可能性があると感じました。詳しくはこのあと説明しますが、今、脳神経外科ではこの方法が悪性脳腫瘍の摘出における標準的な治療のひとつになっています。もちろん、手術の成功率は格段に上がりました。

 この技術を実現させた「ある物質」こそ、本記事のテーマである「ALA(アラ)」なのです。私はALAに興味を持ち、調べていくうちに、専門家にたくさんのことを教えてもらいました。

【次ページ】「ALA」とはどんな物質なのか

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