- 2022/12/23 掲載
米国株式市場=反落、ダウ348ドル安 指標受け利上げ長期化懸念
[22日 ロイター] - 米国株式市場は主要3指数が反落して取引を終えた。ナスダック総合が2%安と下げを主導した。米経済の底堅さを示す指標を受け、連邦準備理事会(FRB)の利上げが予想よりも長期化するとの懸念が高まった。
半導体大手マイクロン・テクノロジーの厳しい見通しも地合いをさらに圧迫。フィラデルフィア半導体指数は全般的な市場を大きくアンダーパフォームした。
金利動向に敏感なグロース(成長)株が売られ、S&P主要11セクターでは情報技術と一般消費財の下げがきつかった。
22日発表された第3・四半期の実質国内総生産(GDP)確報値は年率換算で前期比3.2%増と、改定値の2.9%増から上方修正された。
また最新の新規失業保険週間申請件数は前週から増加し21万6000件となったが、ロイターがまとめたエコノミスト予想の22万2000件ほど悪化せず、労働市場がなお引き締まった状態にあることを示す水準にとどまった。
一方、コンファレンス・ボード(CB)が発表した11月の米景気先行指数は前月比1.0%低下と9カ月連続でマイナスとなった。
ノースウェスタン・ミューチュアル・ウェルス・マネジメントの株式担当シニアポートフォリオマネジャー、マット・スタッキー氏は「高インフレ圧力に対するFRBの対応という今年の大きな懸念事項の1つから、米国とおそらく世界的な景気後退という23年の懸念に移行しつつある」と指摘。「きょうのデータはわれわれが向かっている方向を確認するものだ」と話した。
チャールズ・シュワブのチーフ投資ストラテジスト、リズ・アン・ソンダーズ氏は「強い経済指標、特に堅調な労働市場のデータはFRBが経済にブレーキをかけ続けることにつながる」と語った。
フィラデルフィア半導体指数は4%超安で終了。一時6%下げる場面もあった。マイクロンのサプライヤーである半導体製造装置ラム・リサーチは終始セクターの下げを主導し8.7%安で取引を終えた。マイクロンは3.3%下落した。
電気自動車(EV)大手テスラは8.9%安。需要鈍化が懸念される中、米国で今月、割引額を2倍に引き上げた。
中古車販売のカーマックスは3.7%安。四半期利益が86%減少し、自社株買いを停止した。
映画館運営AMCエンターテインメント・ホールディングスは優先株発行により1億1000万ドルを調達すると発表。株価が7.4%値下がりした。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を3.78対1の比率で上回った。ナスダックでも2.04対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は108億8000万株。直近20営業日の平均は112億4000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 33027.49 -348.99 -1.05 33233.35 33233.35 32573.43
前営業日終値 33376.48
ナスダック総合 10476.12 -233.25 -2.18 10586.46 10599.34 10313.32
前営業日終値 10709.37
S&P総合500種 3822.39 -56.05 -1.45 3853.26 3853.26 3764.49
前営業日終値 3878.44
ダウ輸送株20種 13421.10 -142.74 -1.05
ダウ公共株15種 966.24 -4.24 -0.44
フィラデルフィア半導体 2533.33 -111.17 -4.20
VIX指数 21.97 +1.90 +9.47
S&P一般消費財 1000.97 -26.61 -2.59
S&P素材 491.86 -4.68 -0.94
S&P工業 828.14 -10.51 -1.25
S&P主要消費財 781.76 -2.26 -0.29
S&P金融 562.43 -5.54 -0.97
S&P不動産 231.75 -0.94 -0.40
S&Pエネルギー 647.84 -15.33 -2.31
S&Pヘルスケア 1587.22 -2.51 -0.16
S&P通信サービス 157.80 -1.84 -1.15
S&P情報技術 2173.04 -56.64 -2.54
S&P公益事業 357.04 -2.28 -0.64
NYSE出来高 8.70億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 26140 - 300 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 26110 - 330 大阪比
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