- 2023/01/20 掲載
日経平均は反発、押し目買いで底堅い 円安も支援
日経平均は前日の米株安を嫌気する形で小幅安でスタートした。朝方は軟調な地合いが続いたが、割安感から押し目買いも入り、プラス圏に浮上。後場に入ってからは徐々に上げ幅を拡大し、高値引けとなった。中国の景気回復期待から鉄鋼株が買われたほか、日本政府が新型コロナウイルスの感染法上の位置づけを「5類」に移行する方向で検討に入ったことが好感され、空運株も堅調に推移した。
一方で、市場関係者からは「重要指標の公表や日米の企業決算をにらみ、積極的に上値を追う雰囲気ではない」(野村証券のストラテジスト・澤田麻希氏)との声も聞かれた。澤田氏は「来週は日米の金融政策の動向を探る上で物価統計への関心が高い」と指摘。米個人消費支出や東京都区部の物価統計に注目しているとした。
目先は日銀の総裁人事など重要イベントを控えて「腰の入った資金が入りづらい」(国内証券・投資情報部長)との指摘もあり、日経平均は2万6000円台を中心に横ばい圏での推移を予測する向きが多い。
TOPIXは0.59%高の1926.87ポイントで取引を終了。東証プライム市場指数は0.59%高の991.55ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は2兆2935億7700万円だった。東証33業種では、証券業、その他製品、その他金融業以外の30業種が値上がり。空運業、鉄鋼、鉱業の上昇が目立った。
個別では、藤田観光、日本空港ビルデングが昨年来高値を更新。エイチ・アイ・エスが5.7%高と、リオープン(経済再開)関連株がしっかりだった。
東京電力ホールディングスは後場に一段高となった。家庭向け電気代の「規制料金」について、来週にも経済産業省に引き上げ申請を行う方針を固めたと読売新聞電子版など国内メディアが報じ、材料視された。
東証プライム市場の騰落数は、値上がり1320銘柄(71%)に対し、値下がりが429銘柄(23%)、変わらずが88銘柄(4%)だった。
PR
PR
PR