- 2023/01/20 掲載
午後3時のドルは上昇し129円前半、ショートカバー優勢
五・十日に伴い、仲値にかけては実需のドル買いが通常より多く入ったとみられ、じりじりと上昇。また、円債市場では新発10年債利回りが低下した一方、時間外取引の米長期金利は上昇し、日米金利差が拡大した。日経平均株価がプラス圏に転じたことから、リスク回避の流れが和らぎ、ユーロや豪ドルを中心に円売り圧力が強まったことも重なり、ドルは一時129.30円まで上昇した。
市場では「足元のドルはショートカバーで上昇したものの、米経済指標の悪化などを踏まえると、130円を超えるような腰の入ったドル買いは入りづらい」(上田東短フォレックスの営業企画室室長、阪井勇蔵氏)との声が聞かれる。
きょう発表された2022年12月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は前年同月比4.0%上昇と、1981年12月以来の伸び率となった。「日銀がいつまでも金融緩和や国債買入れを続けることに対して、市場は懐疑的」と、SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田眞理人氏は指摘。日銀による政策修正を巡る思惑もくすぶっており、ドルの上値の重さも意識されているという。
ドルは昨年に150円台を付けた後、右肩下がりになるなど下方向のトレンドが明確になっている。日銀決定会合後には、ドルは128円台から131円台まで上昇した後、再び128円台に戻るなど、「チャート的には上ヒゲを描いている。ドルは上を試したものの、失敗した格好だ。このため、いったん上値が重くなりやすい」と、みずほ銀行のチーフマーケットストラテジスト、鈴木健吾氏はみる。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 129.16/18 1.0833/37 139.94/98
午前9時現在 128.36/38 1.0832/36 139.05/09
NY午後5時 128.42/45 1.0827/31 139.10/14
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