- 2023/03/10 掲載
カナダ中銀、金利が十分に制約的か一段の証拠必要=上級副総裁
カナダ中銀は前日、金利を4.5%に据え置くことを決定し、主要中央銀行として初めて利上げサイクルを停止。ただ声明で「引き続き経済情勢と過去の利上げの影響を精査し、インフレを2%の目標に回帰させるために必要であれば、金利をさらに引き上げる用意がある」とした。
ロジャース氏はマニトバ州のウィニペグで行った講演で、1月以降の経済指標は「まちまち」になっているとし、「インフレ率を2%に戻すために金融政策が十分に制約的かどうかを評価するには、なお多くの証拠が必要になっている」と指摘。「インフレ率が中銀の予測通りに低下しない可能性を示す証拠が蓄積すれば、一段の措置を講じる用意がある」と述べた。
また、米国と欧州の経済成長率とインフレ率の見通しが1月のカナダ中銀の見通しを上回ったことに触れ、「米国と欧州はカナダの主要な貿易相手国であるため、カナダのインフレ圧力がさらに高まる可能性がある」と語った。
中銀はインフレ抑制に向け、過去1年で合計4.25%ポイントの利上げを実施。短期金融市場が見込むカナダ中銀のターミナルレート(政策金利の最終到達点)は4.75%と、米連邦準備理事会(FRB)の予想ターミナルレートを約0.90%ポイント下回っている。
ロジャーズ氏は「世界的なインフレ圧力が後退し続ける中、各国は物価の安定を取り戻すためにそれぞれ独自の道を歩まなくてはならない」と語った。
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