米国株式市場＝ダウ540ドル超安、雇用統計控え警戒感　銀行株が安い

［９日　ロイター］ - 米国株式市場は銀行株主導で下落して取引を終えた。１０日発表の雇用統計が米連邦準備理事会（ＦＲＢ）の積極的な利上げにつながるとの懸念が重しとなった。

ナスダック総合は２％超、Ｓ＆Ｐ総合５００種とダウ工業株３０種も２％近く、それぞれ下落した。

Ｓ＆Ｐ５００銀行指数は６．６％安。一時は昨年１０月半ば以来の安値を付けた。テクノロジー業界を主要な取引先とする金融持ち株会社ＳＶＢファイナンシャル・グループが前日、資金繰りに苦しむ新興企業からの預金減少を乗り切るため１７億５０００万ドルの株式売却を発表したことを受け、他の銀行株にも売りが広がった。

２月の雇用統計発表を翌日に控え、大幅な賃金上昇でインフレ懸念が高まるとの警戒感も強かった。

米労働省が９日に発表した３月４日までの１週間の新規失業保険申請件数（季節調整済み）は前週から２万１０００件増の２１万１０００件となった。増加数は５カ月ぶりの大きさ。ロイターがまとめた市場予想は１９万５０００件だった。

エドワード・ジョーンズのシニア投資ストラテジスト、モナ・マハジャン氏は、失業保険申請件数の増加は「労働市場が緩み始める最初の兆候」の可能性もあるが、トレンドを確立するには追加のデータが必要だと述べた。

Ｓ＆Ｐ５００の主要１１セクターが軒並み下落し、金融は４％安と２０２０年６月以来の大幅な下落率を記録した。

ＳＶＢファイナンシャルは６０％安。一時は約６３％急落して２０１６年８月以来の安値を付ける場面もあった。同社は２３年の業績見通しも引き下げた。

終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株３０種 32254.86 -543.54 -1.66 32876.83 32990.46 32190.60

前営業日終値 32798.40

ナスダック総合 11338.36 -237.65 -2.05 11578.31 11667.12 11319.98

前営業日終値 11576.00

Ｓ＆Ｐ総合５００種 3918.32 -73.69 -1.85 3998.66 4017.81 3908.70

前営業日終値 3992.01

ダウ輸送株２０種 14569.17 -297.24 -2.00

ダウ公共株１５種 902.02 -9.65 -1.06

フィラデルフィア半導体 2980.21 -61.18 -2.01

ＶＩＸ指数 22.61 +3.50 +18.3

2

Ｓ＆Ｐ一般消費財 1083.03 -26.16 -2.36

Ｓ＆Ｐ素材 502.05 -13.07 -2.54

Ｓ＆Ｐ工業 851.00 -12.67 -1.47

Ｓ＆Ｐ主要消費財 744.56 -7.11 -0.95

Ｓ＆Ｐ金融 556.04 -23.80 -4.10

Ｓ＆Ｐ不動産 233.81 -5.49 -2.29

Ｓ＆Ｐエネルギー 637.81 -8.82 -1.36

Ｓ＆Ｐヘルスケア 1454.63 -15.18 -1.03

Ｓ＆Ｐ通信サービス 173.18 -3.94 -2.22

Ｓ＆Ｐ情報技術 2408.92 -35.32 -1.45

Ｓ＆Ｐ公益事業 330.48 -2.80 -0.84

ＮＹＳＥ出来高 10.44億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 28070 - 300 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 28000 - 370 大阪比