• 2023/03/10 掲載

古い化粧品、捨てないで=脱マスクで再利用の動き―クレヨンやインクに

時事通信社

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頬紅をクレヨンに―。13日にマスクの着用基準が緩和され化粧を楽しむ機会が増えるのに合わせ、古くなった化粧品を回収し、新たな価値を加えて再利用する動きが広がっている。種類の多さから衣料品よりリサイクルが難しいとされる化粧品だが、環境に負荷をかけず別の用途で活用すべく、小売店やメーカーが本腰を入れ始めた。

高島屋は2月から、日本橋店(東京)など7店舗に専用ボックスを期間限定で設置し、使われなくなった頬紅や口紅、アイシャドーを回収している。クレヨンに加工し、夏以降に子ども用品売り場で販売する計画だ。松屋銀座(同)も4月に回収を始める。

新型コロナウイルス対策のマスク着用基準の緩和を控え、これまで隠れていた唇や頬を彩る化粧品を求める客で、百貨店の売り場はにぎわっている。高島屋は2月以降、口紅などカラーメークの売れ行きが好調。そごう・西武では頬紅の売り上げが昨年2月と比べて45%も伸びた。

春夏用の新商品が出そろう時期とも重なり、百貨店は化粧品に新たな価値を加えて再生する「アップサイクル」が買い替え需要の喚起につながると期待を寄せる。ある百貨店の担当者は、環境に配慮したリサイクルに力を入れることで「古いものを捨てる罪悪感がなくなる」と説明する。

化粧品は種類が多いだけでなく、プラスチックやアルミニウム製の容器、鏡など多くのパーツで構成される。粉々になったファンデーションをはじめ「分別の仕方が分からないから捨てられない」(50代女性)という声は多い。

クレヨンや絵の具への加工を手掛けるプラスコスメプロジェクトの坂口翠さんは「仕分けは大変だが、リサイクルすれば新しいものに生まれ変わることを知ってほしい」と訴える。

メーカーも、製造過程で余った化粧品の有効利用を探る。コーセーはアイシャドーなどをインクにし、紙袋・包装資材に社名や絵柄を印刷する取り組みを開始。「役目を終えた化粧品が再びコーセーに戻る循環を作りたい」(広報)という。

【時事通信社】 〔写真説明〕日本橋高島屋に設置された使いかけの化粧品を回収するボックス=2月20日、東京都中央区

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