• 2023/03/10 掲載

カナダ、利上げ停止で米との金利差拡大 通貨を圧迫

ロイター

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[トロント 9日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)が主要国中銀に先駆けて利上げを休止する中、同国と米国の政策金利の差が歴史的水準に拡大するとの観測が高まり、カナダドルを圧迫している。

カナダ経済は米経済よりも金利上昇の影響を受けやすいとされてきた。アナリストは、ここ数年の住宅価格高騰による住宅ローンの借り入れ増加で利払い負担が拡大している点を指摘する。

アナリストによると、一部の経済指標がこうした見方を裏付けているほか、カナダと米国の最終的な利上げ到達点(ターミナルレート)の差が拡大することを見込んだ市場の動きを支えている。

金利先物市場が織り込むカナダ中銀のターミナルレートは現在4.75%近辺で、米国より約90ベーシスポイント(bp)低い。ターミナルレートが米国を下回るとの見方はカナダドルを圧迫している。

カナダ中銀の8日の金利据え置きを受け、カナダドルは米ドルに対して4カ月ぶり安値となる1米ドル=1.3815米ドルを付けた。カナダドル安は輸入品価格を押し上げ、インフレ圧力を高める可能性がある。

マネックス・カナダのマーケットアナリスト、ジェイ・ザオ・マレイ氏は「カナダ経済は住宅市場の過熱で所得に対する負債の比率が非常に高く、金利動向に非常に敏感だ」とし、「金融政策の伝達経路は米国よりもカナダの方が効果的だ」と説明した。

一方、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は今週、利上げ再加速を示唆した。

カナダの政策金利は2000年代に入ってからの3回の主要な引き締め局面でピーク水準を下回り、その差は50─75bpだった。

デジャルダンのマクロ戦略責任者ロイス・メンデス氏は「スプレッドがこれ以上拡大するとカナダドルはさらに下落し、それが最終的にはインフレにつながる」と分析する。

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