- 2023/03/10 掲載
米政策金利6%に上昇すれば新興国市場に打撃=市場関係者
FRBが政策金利を最終的にどの程度まで引き上げるかの見通しは、想定される水準が急速に切り上がっている。市場は今年9月時点の政策金利を5.5─5.75%と織り込む一方、CMEのFedウオッチによると、9月時点で政策金利が6%に達する確率は約50%となっている。
UBSのストラテジスト、マニック・ナライン氏は「FRBの政策金利6%へ向けた金融引き締めは、新興国市場の資産にとっての歴史的な『苦痛の節目水準』を試すことになる」と指摘。FRBが政策金利を6%に引き上げれば、インドルピー、中国人民元、フィリピンペソ、チリペソの各通貨は最大で5%下落する可能性があると見込んだ。
バークレイズの分析によると、FRBの利上げ幅が50ベーシスポイント(bp)に拡大すれば、金利のボラティリティが高まり、市場が一段と不安定になると指摘。こうした状況では通常、新興国市場の通貨がアンダーパフォームとなり、新興国市場のさらなる金利上昇につながる可能性がある。
また投資会社ナインティ・ワンのマルチアセット・ストラテジスト、サヒル・マータニ氏は、急速な金利上昇によりフロンティア市場が激しい打撃を受ける公算が大きいと話した。
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