• 2023/03/22 掲載

SVB破綻直後、米政府が議会承認なしの預金保護拡充策を検討=関係者

ロイター

photo
  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。
[ワシントン 21日 ロイター] - シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻直後、情勢緊迫を受けて米政府内では議会の承認なしで預金保護を拡大し、金融システムに混乱が広がるのを防ぐ方法が検討されていたことが分かった。事情に詳しい2人の関係者が21日明らかにした。

関係者の1人によると、シリコンバレー銀行が破綻した10日から数日が経過し、財務省と連邦準備理事会(FRB)、連邦預金保険公社(FDIC)が協議する中で、財務省の「為替安定化基金(ESF)」を活用できないかとの考えが浮上した。

もう1人の関係者も、この構想が議論されたと認めた。ただ急場の対応として議会の承認を得ない対策が実際に話し合われたものの、恒久的な解決策は議会の承認が必要になると改めて強調し、結局ESFを活用する必要はないとの考えに至ったと付け加えた。

別の関係者も、バイデン政権はコミュニティーバンクを支える上で既存の手段を保有していると述べ、ESF活用が不可欠とはみなしていないと説明した。

一方銀行業界のある弁護士によると、業界内でも預金保護をより手厚くする目的でESFの利用を検討する動きがあったもようだ。ESFが直近で利用されたのは2020年の新型コロナウイルスのパンデミック期間。

現在の米国の法制度に基づくと、規制当局は「流動性イベント」が発生して政府保証の規模を拡大する必要が生じた場合、議会に諮ることが求められている。こうした規定は、2008年の金融危機で政府による銀行救済が行われた後に導入された。

こうした中で今回政府が独断でESFを使えば、議会の批判を招くとともに、その法的な妥当性が問われる事態になったとみられる。

08年の金融危機時にFDIC総裁だったシェイラ・ベア氏は、法令にはFDICが緊急的な局面で保証を提供する義務と同時に、議会の承認を得る必要が定められているので、政府が独断専行できる根拠を見つけるのは難しいと指摘した。

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます