ＵＢＳ、先週発行のベイルイン債30億ドル買い戻し　不安定な市場に配慮

［２２日　ロイター］ - スイスの金融大手ＵＢＳグループは２２日、約１週間前に発行したベイルイン債（シニア、無担保）総額２７億５０００万ユーロ（２９億６０００万ドル）を買い戻すと発表した。

スイスの同業クレディ・スイスの買収を受けて投資家心理が不安定になっていることに配慮した。

買い戻しの対象となるのは、１７日に発行した２０２８年３月満期固定利付債（利率４．６２５％）１５億ユーロ相当と、３２年３月満期固定利付債（同４．７５０％）１２億５０００万ユーロ相当。

ＵＢＳの株価はクレディ・スイス買収発表後、２０日の取引で一時１７％急落。翌日は安値から３５％戻して取引を終えた。

リフィニティブのデータによると、ＵＢＳのドル建てベイルイン債（利率７％）は２１日の取引で利回りが一時２９．８％に上昇。１週間前は１０％未満だった。直近では１８．７％。

クレディ・スイスのＡＴ１債（その他ティア１債）は、同社の救済買収の一環で無価値化された。