- 2023/04/13 掲載
G7財務相・中銀総裁、金融システム安定と供給網の多様化で合意
[ワシントン 12日 ロイター] - 主要7カ国(G7)は12日開催した財務相・中央銀行総裁会議で、最近の銀行の混乱を受けて世界金融システムの安定性維持に向けた措置を講じるとともに、サプライチェーンの多様化を通じて低・中所得国の役割を拡大し、供給網をより強靭(きょうじん)にすることで合意した。
ロイターが入手したコミュニケの最終草案では、中国を名指ししてはいなかったが、サプライチェーンへの言及は中国への依存度引き下げに向けた各国の協調的行動に合致する。
声明で「われわれは、資金、知見、およびパートナーシップを組み合わせた互恵的な協力を通じて、低・中所得国がサプライチェーンでより大きな役割を果たせるよう、共同で後押しすることにコミットし、持続可能な発展に貢献しつつグローバルにサプライチェーンの強靭性を高める」とした。
また、米銀2行の破綻とUBSによるクレディ・スイス買収を受けて最近の金融セクターの動向について議論したとし、「世界経済の見通しの不確実性と引き続き警戒する必要性」を強調。「関係当局の迅速な対応と2008年の世界金融危機後に実施された金融規制改革に支えられ、金融システムが強靱であることを再確認」したほか、「引き続き金融セクターの動向を注意深く監視し、グローバルな金融システムの安定と強靭性を維持するために適切な行動をとる用意がある」とした。
さらに「サプライチェーンの強靭性を高めることは、われわれがマクロ経済の安定を維持し、グローバルに経済をより持続可能なものにすることに資する」とし、「クリーンエネルギーにとって重要な製品について、高度に集中するサプライチェーンを多様化する」ことが必要と指摘。「この試みにおいて、われわれは自由で公正かつルールに基づく多国間システムと国際協力を堅持することにより経済効率性を維持しつつ、われわれの共通の価値観を断固として守る」とした。
このほか、各国中銀は物価の安定を達成することに強いコミットメントを維持するとしたほか、ウクライナに対する揺るぎない支持を再確認するとともに、ロシアによる侵略戦争を非難した。
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