- 2023/04/19 掲載
フォアグラにも代替品=環境配慮、ラインアップ拡充
植物由来の原料で食感や味わいを再現した「代替食品」が高級食材に広がってきた。魚や卵に加え、フォアグラやウニなども登場。メーカー各社は健康志向の高まりとともに、資源の持続可能性や環境への配慮などを求める消費者の意識にも注目し、ラインアップを拡充させている。
日本ハムは、余りがちな鶏レバーを加工し、フォアグラのような食感と味わいの「グラフォア」の試験販売を3月に始めた。ソースとセットで120グラム入り3218円と、本物に比べ3分の1から半額程度。ガチョウなどの肝臓を肥大させて作るフォアグラには、動物愛護の面で問題視する声も多い。同社は「自由にフォアグラのおいしさを味わうための選択肢」として提供している。
不二製油(大阪府泉佐野市)は、豆乳クリームと油脂を原料とする「ウニ」を外食向けに展開している。独自製法で特有のなめらかな食感を再現。時間がたっても変色しにくく、加熱してもみずみずしさを保つのが特徴で、すしやパスタなどに使えるという。
「大豆ミート」に代表される畜産物の代替食品では、卵も出てきた。カゴメは、ニンジンと白インゲン豆で、卵料理のスクランブルエッグに似せた「エバーエッグ」を販売。電子レンジで温めても半熟感が損なわれず、オムライスや親子丼にも合うという。
大手ハンバーガーチェーンのモスバーガーは、大豆たんぱくを主原料とする白身魚風フライでフィッシュバーガーを再現した「ソイシーバーガー」を3月から期間限定で販売中。「代替魚」には水産資源保護の観点から期待が寄せられており、「国連の『持続可能な開発目標(SDGs)』達成に向けた取り組み」(担当者)という。
【時事通信社】 〔写真説明〕鶏レバーでフォアグラを再現した日本ハムの「グラフォア」(同社提供) 〔写真説明〕豆乳クリームと油脂で再現した不二製油の代替ウニ(同社提供) 〔写真説明〕ニンジンと白インゲン豆を使ったカゴメの「エバーエッグ」(同社提供) 〔写真説明〕「代替魚」を使ったモスバーガーの「ソイシーバーガー」(モスフードサービス提供)
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