- 2023/04/19 掲載
NY外為市場=ドル下落、好調な中国指標受け ポンド・ユーロ上昇
[ニューヨーク/ロンドン 18日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが大半の主要通貨に対し下落した。予想を上回る中国経済指標が材料視された。また、ポンドは堅調な英指標を手掛かりに上昇した。
中国国家統計局が18日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比4.5%増と、伸び率は昨年第4・四半期の2.9%から加速し、1年ぶりの高水準を記録。市場予想の4.0%も上回った。3月の小売売上高も前年比10.6%増と、予想を大きく上回り、約2年ぶりの高い伸びとなった。
マッコーリーのグローバルFX&金利ストラテジスト、ティエリ・ウィズマン氏は「ドルが主要通貨に対し幾分弱含むという見方は堅調な中国情勢に基づいている」とし、「他国の経済活動が米国よりも好調な状況は通常ドルには不利となる」と述べた。
さらに、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを停止する根拠となるディスインフレがすでに進行している可能性がドルの押し下げ要因になっており、「ユーロとポンドが好調を維持する可能性は十分にある」という見通しを示した。
終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.362%安。
ユーロ/ドルは0.38%高の1.0968ドル。
中国のオフショア人民元は0.02%高の1ドル=6.8824元。
ポンド/ドルは0.43%高の1.2427ドル。
英国立統計局(ONS)が発表した2022年12月─23年2月の失業率は3.8%と、予想外に上昇し、22年第2・四半期以来の高水準となった。一方、賃金は前年比5.9%増と、エコノミストの予想(5.1%増)を上回り、イングランド銀行(英中央銀行)による追加利上げ観測が強まった。
円は対ドルで0.32%上昇し、1ドル=134.05円。
フェデラルファンド(FF)金利先物市場に織り込まれた5月米連邦公開市場委員会(FOMC)0.25%ポイント利上げの確率は83.4%。
セントルイス地区連銀のブラード総裁は、インフレ持続を示す最近のデータを踏まえ、FRBは利上げを続けるべきと述べた。また広範な経済はゆっくりだが成長を続ける態勢が整っているようだと語った。
豪ドル/米ドルは0.39%高の0.673米ドル。オーストラリア準備銀行(中央銀行)が政策金利の据え置きを決定した今月4日の理事会で、利上げも積極的に検討したことが18日に公表された議事要旨で分かった。インフレや需要が鈍化しなければ、追加利上げを実施する構えだ。
ドル/円 NY終値 134.09/134.13
始値 134.07
高値 134.32
安値 133.87
ユーロ/ドル NY終値 1.0971/1.0973
始値 1.0976
高値 1.0978
安値 1.0944
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