- 2023/04/20 掲載
4月ロイター企業調査:日銀新体制に望む政策、「金融システム安定」5割超と最多
「現行政策の維持」(32%)、「マイナス金利の修正」(23%)、「2%物価目標の変更」(16%)と続いた。
各国の政府・中銀の間では、米銀の相次ぐ破綻やクレディ・スイスの救済を受けて銀行の経営を注視する動きが見られ、信用収縮につながらないか懸念されている。
今のところ日本企業に大きな影響はみられないが、世界景気の後退懸念から一部で事業計画を見直したり、スタートアップ事業の資金調達がしにくくなった、などの声が上がっている。こうした警戒感が金融システム安定への意識の高まりにつながった可能性がある。
「現行政策の維持」に関しては、「政策変更に耐えられるとは思えない」(小売)、「過度な方向転換は企業業績にひずみを生む」(情報サービス)など、引き続き経済の下支え役を期待する傾向がみられた。
このほか、「急激な政策変更は金利・為替の急激な変動を引き起こし、事業環境に悪影響を及ぼす」(運輸)と、政策変更した場合、金融市場経由のマイナス効果を懸念する向きもあった。
一方、金融政策の正常化(利上げ、イールドカーブ・コントロールの撤廃)については、プラスでもマイナスでもないとの回答が61%と最も多かった。「プラス」は12%、「マイナス」は27%だった。
調査期間は4月5日から14日までで、発送社数は493社、回答社数は234社だった。
PR
PR
PR