- 2023/10/16 掲載
海外勢の新興国証券投資、9月は138億ドル売り越し=IIF
[ニューヨーク 13日 ロイター] - 国際金融協会(IIF)が13日発表した月間証券投資動向によると、9月は海外勢が新興国市場の証券を138億ドル売り越した。先進国の金利がより長期にわたって、より高い水準で推移するとの観測が、新興国の資産を圧迫し続けたためで、昨年7月以降で初めて2カ月連続の売り越しとなった。
9月は新興国の債券が今年3月以降で初めて売り越され、売越額は18億ドルだった。株式は120億ドルの売り越しだが、売越額は8月の215億ドルから縮小した。
中国を除く新興国の株式は昨年9月以降で最大の売り越しとなった。
IIFのエコノミスト、ジョナサン・フォータム氏は「今後の金融政策の道筋を巡る不透明感が、国債利回りの上昇と相まって、新興国市場全般における海外勢の資金流出を悪化させた」と指摘。「金利は長期にわたって高止まりするとの見方が広がっている。これが債券のパフォーマンスの低迷をもたらしている」と述べた。
9月の新興国市場向け投資は地域別でも軒並み売り越され、売越額はアジアが81億ドル、アフリカ・中東が45億ドル、欧州が8億ドル、中南米が3億ドルだった。
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